2024.10.31

サッカーコーチにライセンスは必要?JFAのライセンスについて徹底解説

将来のサッカー選手を育成するサッカーコーチ。サッカー経験者にとって、憧れの職業の1つではないでしょうか。

サッカーコーチを目指す場合、JFAの公認ライセンスを取得しておくと強みになります。ここでは、サッカーコーチに必要なライセンスについて徹底解説します。

サッカーのコーチになるには資格が必要?

サッカーコーチとは、選手や子どもたちを対象にサッカーの指導をする人のことを意味します。

クラブチーム、サッカースクール、企業のチーム、プロリーグなどレベル、所属先の規模は様々。

いずれも、選手のトレーニングと育成、サポートなどを行ったり、試合に出る選手のポジション決めや試合の監督を務めるのが仕事内容です。

日本国内においてプロチームのコーチになるには「日本サッカー協会指導者ライセンス」が必要となります。

ライセンス取得のためには選手経験は必要ありませんが、サッカー経験者はそのスキルや知識を活かしてライセンスを取得することができるでしょう。

プロコーチを目指す場合は、早めにライセンスを取得することが重要です。

なお、サッカースクールやアマチュアチームでコーチの仕事をする場合はライセンスは必須ではありません。

しかし、ライセンスを取得しておくと仕事を始めてからも強みになるでしょう。取得は必須ではありませんが、自分のキャリアを下支えしてくれることは確かです。

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サッカーコーチのライセンスの種類

JFA(日本サッカー協会)の公認ライセンス

日本サッカー協会(JFA)指導者ライセンスとは、同協会が認定するサッカー指導者の資格です。

日本では1993年にJリーグが設立されたことをきっかけに、プロの指導者が求められるようになりました。

指導者ライセンスを取得するためには、各レベル別の指導者養成講習会に参加する必要があります。

JFAの指導者ライセンスは日本のサッカー業界において最も知名度が高い代表的な資格といえます。そのため、サッカーに関わる仕事をしたい人は取得しておくと就活の際に有利になるでしょう。

レベル別にライセンスが分かれている

JFAの指導者ライセンスはレベル別に区分されています。最上位はS級コーチ、次いでA級ジェネラル、B級コーチ、C級コーチ、D級コーチと階級が存在します。

最も取得しやすいのはD級コーチで、サッカー指導者の基礎を知りたい人にぴったりです。アマチュアチームの指導を行う人は、取得すると役に立つはずです。

C級コーチは、子どもを対象とするサッカースクールなどで指導できるレベルのライセンス。

B級コーチは高校生以下のチーム、A級ジェネラルコーチはサテライトチームやJFL、なでしこリーグの監督、Jリーグのコーチを担うことができます。

Jリーグのトップチームの指導者や日本代表の監督を目指す場合はS級コーチを取得しましょう。

C級を取得するためにはD級を取得するといったように、下位のライセンスを取得していないと上位のライセンスを取得することはできません。

計画的に講習会を受講し、目指すライセンスを取得できるようにしましょう。

キッズリーダー

JFAが公認するライセンスには「キッズリーダー」というものがあります。これは、10歳以下の子どもたちを対象とするコーチの資格です。

キッズリーダーには、技術を指導するというよりは、サッカーの楽しさを伝えるスキルが求められます。満15歳以上であれば講習会を受講して資格を取得できるのが特徴です。

少年サッカーチームや地域のクラブでサッカーを指導するコーチや、保護者、ボランティアスタッフの人がキッズリーダーを取得する傾向があります。

子どもたちを中心にサッカーを教えていきたい人は取得しておくと役に立つはずです。

【階級別】JFAのライセンスの取得条件や受講概要を紹介

D級コーチ

受講資格

  • 受講年度の4月1日において、満15歳以上であること
  • 地域においてスポーツ活動を実施している指導者および、これから指導者になろうとする者

開催団体:都道府県サッカー協会
集合講習目安日数:2日
受講料:主催団体が決定する
指導者登録料:3,000円/年(18歳未満無料)

C級コーチ

受講資格

  • 受講年度の4月1日において、満15歳以上であること
  • 地域においてスポーツ活動を実施している指導者および、これから指導者になろうとする者

開催団体:公益財団法人日本サッカー協会、公益財団法人日本スポーツ協会
開催団体:集合講習目安日数:8日
受講料:主催団体が決定する
指導者登録料:5,000円/年(18歳未満無料)

B級コーチ

受講資格
下記の全ての条件を満たす者であること

  1. 受講年度の4月1日現在、満20歳以上であること
  2. 有効なJFA C級コーチライセンス(または、有効なC級相当以上の海外コーチライセンス)を保有していること

開催団体:公益財団法人日本サッカー協会、公益財団法人日本スポーツ協会
開催団体:集合講習目安日数:13日
受講料:110,000円(税込)※宿泊費、交通費は別途受講者負担
指導者登録料:5,000円/年(18歳未満無料)

A級コーチジェネラル

受講資格
下記の全ての条件を満たす者であること

  1. (1)(2)(3)のいずれかを満たすこと
  2. 有効なJFA B級コーチライセンスを保有し、B級取得後1年以上の指導経験がある
  3. 有効なUEFA-Bライセンスまたは、AFC-Bライセンスを保有し、取得後1年以上の指導経験がある
  4. B級コーチ養成講習会受講者のうち、成績優秀かつ国際Aマッチ20試合以上の出場経験がある

開催団体:公益財団法人日本サッカー協会、公益財団法人日本スポーツ協会
開催団体:集合講習目安日数:18日
受講料:165,000円(税込)※宿泊費(1泊3食1万円前後)交通費は別途受講者負担
指導者登録料:5,000円/年(18歳未満無料)

S級コーチ

受講資格
次の事項のいずれかを満たす指導者で、「S級コーチ養成講習会 トライアル」に参加していること。

  1. 有効なJFA A級コーチジェネラルライセンス保有者で、取得後1年以上の指導経験がある
  2. 有効なUEFA-A、AFC-Aに相当するライセンス保有者で、取得後1年以上の指導経験がある
  3. A級コーチジェネラル養成講習会参加者のうち、総合成績がSランク且つ国際Aマッチ20試合以上もしくはプロリーグ公式戦300試合以上の出場経験を有する者

開催団体:公益財団法人日本サッカー協会(JFA)、 公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)
開催団体:集合講習目安日数:62日
受講料:550,000円(税込)(国内短期講習、最終指導実践での宿泊費・検定費用含む)
指導者登録料:10,000円/年(18歳未満無料)

キッズリーダー

受講資格

  • 受講年度の4月1日において、満15歳以上であること
  • 地域においてスポーツ活動を実施している指導者および、これから指導者になろうとする者

開催団体:都道府県サッカー協会
集合講習目安日数:1日
受講料:主催団体が決定する
指導者登録料:3,000円/年

引用:JFA.jp

※紹介した情報は2024年1月現在の内容です。

ライセンス取得難易度はどれくらい?

JFAのサッカー指導者ライセンスはレベル別に階級が分かれており、取得の難易度もレベルに応じて異なります。

C級、D級であれば初心者向けの基礎的な内容になるためそれほど難易度は高くないようですが、B級以上はプロコーチ向けの内容になるため取得は容易ではありません。

また、レベルが上がるにつれて受講条件も厳しくなります。

A級ジェネラルコーチであれば「成績優秀かつ国際Aマッチ20試合以上の出場経験がある」、S級コーチであれば「プロリーグ公式戦300試合以上の出場経験を有する者」といった条件が課されています。

サッカーの基本的な技術と知識があれば誰でも取得できるものではないため、プロコーチのライセンス取得を目指す場合は学生時代からコツコツと実績を重ね、準備をしていく必要があるのです。

ライセンスを取得するメリット

アマチュアチームや子どもを対象とした指導者になる場合、ライセンスがなくても仕事を始めることは可能です。

しかし、JFA公認の指導者ライセンスを持っていることで、自分自身のスキルの証明になります。

保護者や生徒に対しても安心感を与え、「信頼できるコーチ」という印象を持ってもらえるはず。そして、自分にとっても大きな自信となります。

知名度の高いライセンスは就職の際にも役立ちます。

サッカー関連の仕事、もしくはスポーツ関係の仕事を目指す場合、JFAの指導者ライセンスはアピールポイントの1つになるでしょう。

自分のサッカー経験とレベルを証明するときにも伝わりやすく、大きな強みとなります。

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サッカーコーチのライセンスを取得するための準備

勉強方法

ライセンス取得のためには適切な試験勉強をすることも重要です。講習会の後には試験日が設けられ、筆記試験、指導実践、口頭試験などが行われます。(レベル別に試験内容は異なります)

実技だけではなく筆記や口頭試験があるため、サッカー指導の知識もしっかりと頭に入れ込んでおく必要があるのです。

また、トレーニングプランの作成や、ゲーム分析、チームマネジメントのポイントなども押さえておく必要があります。

過去問などを参考に、技術面、知識面ともにバランスよく試験対策をすることが大切です。

スケジュール

各ライセンスごとに受講条件は異なります。ライセンス取得に必要な年齢、指導者経験、試合での実績、講習会の回数などをよく把握し、スケジュールを立てていくことがポイントとなります。

また、D級やC級のライセンスは各都道府県のサッカー協会およびサッカー指導者養成機関が主催するため、開催時期や回数も地域ごとに異なります

受講のチャンスが多いのでスケジュールを立てやすいともいえますが、「気づいたら申し込み期限を過ぎていた!」「受講条件を満たしていなかった」といったトラブルにならないように、開催概要をよく確認しておきましょう。

講習会

講習会に参加することが決まったら、準備を始めましょう。レベルが高くなるほど受講日数は長くなり、宿泊を伴います。

受講費用も高額になり、宿泊費や交通費は自己負担になるため認識の齟齬がないよう事前によく確認しておきましょう。

サッカーのコーチに求められる性質やスキル

サッカーの技術力

サッカーコーチにはトレーニング指導技術が求められます。

サッカー経験者は自分の経験を活かすことができますが、他者に教えるためには専門性が必要です。

コーチは選手1人ひとりに応じたアプローチを行い、各々のポテンシャルを把握した上でアドバイスをする必要があります。

自身が選手側の立場に立てる人は、上手に指導できる傾向にあります。

コミュニケーションスキル

サッカーを指導する上で、どのように伝えるかは重要なポイントです。分かりやすい言葉は身振り手振りを用いて、選手たちの力を伸ばすサポートをします。

また、対象が子どもとなれば、より丁寧なコミュニケーションが必要です。子どもたちがサッカーを楽しいと感じ、練習に対する情熱を持てるような働きかけが求められます。

向上心

コーチが向上心を持っていることで、選手たちからも信頼を得ることができ、チーム力も高まります。

技術を高めるために自ら講習会に参加したり、自主トレができる人は成長できるコーチといえます。また、そんなコーチの姿を見て選手たちも共に成長したいと思えるでしょう。

トレーニングについての知識

サッカーコーチはトレーニングに関して正しい知識を持つ必要があります。スポーツ医学や心理学などの分野の知識も役立つでしょう。

特にプロコーチのライセンス取得を目指す場合は、より高い指導力、知識が必須となります。指導者向けの参考書籍なども数多く発売されているため、手に取ってみることをおすすめします。

語学力

語学力、特に世界の共通語である英語のスキルがあるとサッカーコーチの仕事に役立ちます。

海外で活躍したい人はもちろん、海外の選手や留学生ともコミュニケーションを取ることができます。

サッカーはグローバルなスポーツなので、日本語以外の言語を習得しておくことで自身の可能性も広がるでしょう。

まとめ

サッカーコーチを目指すなら、ライセンスを取得しておくと就活のときにも役立ちます。スポーツ関係の仕事を探している人は、アスリートエージェントがおすすめです。

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