College athlete

岸野 力 / Chikara Kishino   |現在:順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科(順天堂大学 水泳部コーチ)

【特集】体育会学生の就活って?(順天堂大学院 水泳部コーチ・岸野くん)

アスリートライブにて
「体育会学生」にスポットを当てた特集をスタート!

就活を終え、内定先も決まった体育会学生さんから
「体育会の魅力って?」「体育会学生の就活とは?」など
せきららに聞かせてもらいます!

体育会学生の就活のヒントになることはもちろん
親御様にもぜひ読んでいただきたい内容。

今回は、順天堂大学院 水泳部コーチ岸野くんのインタビューです!

Profile

 

岸野 力(きしの ちから)
順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科(順天堂大学 水泳部コーチ)

  水泳選手として、コーチとして得た「他人を理解する力」

―― 岸野くんはどうして水泳を始めたの?

きっかけは体力づくりだったんです。体が弱かったので、体力づくりとして小4のときに親に始めさせられました。中学生になってからは父と市民プールで練習をしていましたね。

―― 高校でもお父さんと練習を?それとも部活?

部活に出てから、夜は父との練習でした。厳しい父だったので、最初の頃はもう嫌々ながらでしたよ(苦笑)

高校3年生くらいからようやく「勝ちたい」という気持ちが芽生えて、積極的に取り組むようになりました。水泳歴は13年で、今はコーチとして指導もしながら泳いでいます。

―― 選手として、コーチとして。得られた学びがたくさんありそうだね。

それに関してはいろいろありすぎますね(笑)。 そのなかでも多様な価値観を受け入れられるようになったのは大きかったと思います。

まず大学で、他人を理解する力を養うことができたと感じていて。順天堂大はシード校などにくらべると強豪校ではないので、水泳最優先の選手と、あくまでも大学生活のひとつとしてやっている選手とがいたんです。だから部活内で意見の衝突がよく起こりました。

僕は水泳最優先だったので、そうでないひとたちに対して「どうして?」という嫌悪感があったんです。でも、そういう考え方もあるかって少しずつ受け入れるようになって。器が広がっていくことを実感しました。

今、コーチをしていても選手によって接し方を変えています。たとえば、水泳に対してド真剣な子には水泳の話をガツガツしても問題ない。でも、とりあえず水泳を楽しめたらいい子に水泳の話ばっかりしても鬱陶しがられる。なので、雑談を多めにして楽しい場づくりをして、部活動に来たくなるような導きをします。

理解する力を身につけたので、そこから課題解決能力も養うことができました。水泳を通して社会でも活かせることを学べていると思います。

  競技レベルを上げるためにも「勉強」が必須な理由

―― ちなみに、水泳をやりながら勉強もよくできた?

正直に言いますね(笑)。できなかったです、まったく。

―― これも分かれるよね。文武両道、バランスよくできるひともいるし……。岸野くんの場合は競技集中型だったんだね。

完全にそうでしたね。ただ、大学院で講義を真面目に聴くようになって、泳ぎが早くなるヒントがたくさんあることに気づいたんですよ。スポーツ健康科学研究科なので、運動生理学とかスポーツバイオメカニクスとか面白くて。どうして大学でちゃんと勉強しなかったんだって反省しました。

―― 今もし後輩に「水泳に集中したいけれど、勉強も大事。岸野先輩どうしたらいいですか?」と相談されたら何て答える?

水泳が上手くなるために勉強しろと言います。僕は真面目に水泳に取り組みましたし、与えられたメニューもしっかりやっていたんです。ただ、意図を考えられていなくて。この練習でどういう効果が得られるかなどを理解せずにやっていました。

選手は練習やトレーニングの狙いを考えないとまったく成長しないと思います。僕自身それができていればもっと効率のいいトレーニングができたでしょうし、自分に必要な内容もより把握できたのかなと。

勉強することは考える力を養いますし、得られた知識は必ず競技に活きます。だから、コーチとして指導するなかでも学生たちには「勉強しなさい」と伝えています。

  運動を通して、体育会学生は思考力も鍛えている

―― では、岸野くんが考える「体育会学生」ってどんな人間だろう。スポーツしかやってきていない、なんていう声も聞くことがあるけど……。

競技一本でやってきた体育会学生は、確かに勉強よりもスポーツに時間を費やしているので、そう言われても仕方ないかなと思うところもあります。でも僕、言いたいんですよ。 「じゃあ、これだけのこと(競技への集中)ができますか?」って。

勉強ができる子もいれば、運動ができる子もいる。競技者がいるからスポーツ界は発展するし、勉強するひとがいるから世の中が発展する。それぞれの得意分野があっていいじゃないですか。体育会学生だからと悲観的になる必要も、否定されることもないと思います。

―― じゃあ、もう一歩踏み込んで。運動ができる、競技に集中してきた経験って何が強みになると思う?

課題解決能力ですね。タイムが縮まらない、なかなか結果が出ないといった壁にぶつかることが多いなか、「どうすれば解決できるか」を考えて実行する。運動を通して思考力を鍛えていることが重要かなと僕は思います。

―― 体だけじゃなく頭も、だね。岸野くんは大学卒業後に院に進むってはっきり決めてた?

いえ、まったく。水泳を続けたかったので、インカレや日本選手権で結果を出して実業団に進む道を考えていました。もしくは自衛隊、消防、警察官など体を動かす仕事かなと。

そうしたら今の水泳部の監督から「水泳の指導や研究ができるし、幅広い教養も身につけられるから大学院に来たらどう?」って声をかけていただいて、院に入ったんです。

―― ということは、岸野くんは積極的には就活をしていない?

ちょっとだけしました。大学4年生のときは合同説明会にも行きましたし、修士2年生のときにはフィットネス業界を受けました。ただ、本命は大学教員になることだったんです。でも修士修了での採用はほとんど難しくて。

どうしようと考えているときに学会でお会いした教授に「教員になる道は諦めないほうがいいけれど、就活もしたほうがいいよ。」と言葉をいただいて。それでネットで調べて、アスリートエージェントを見つけたんです。

―― 就活をするなかで大変だったこともあったよね。

自分が何をしたいのか分からないことです。すべての競技者がぶち当たる壁だと思います。水泳をやっていたからコーチ、トレーナー、研究職という固定観念を持ってしまうんですよ。教授に「もっと他の業種も受けてみたら」とは言われたんですが、自分の何をどうアピールしたらいいのか分からないんです。いまいち水泳とリンクしなくて。

―― なるほど。それで、4月からの入社先は、

博報堂プロダクツのプロモーションプロデュース職です。

―― 広告業界!それこそ水泳とは異なる世界だけど……

長谷部さん(※ 岸野くんの担当カウンセラー)と就活を進めるなかで、自分が「やりたいこと」と「やれること」って違うよねという話をしてくれたんです。確かにそうだなって思って、現実的な視点を持てました。「やりたいこと」を見つけようとするとなかなか難しかったので、僕が「やれること」のありそうな企業を選択しました。

―― 「やれること」って自分の力を発揮しやすいし、いい視点だよね。博報堂は大手だし面接の回数も多かったでしょう。

4回でした。緊張もしたしキツかったですね(笑)。

  就活でも社会でも活かせる、水泳で回してきたPDCA

―― 面接の中でどんなことを意識・工夫していたの?確かに自己アピールは簡単じゃないけど、何かしらでアピールしなきゃいけないよね。

伝え方です。一般的には「結論を最初に述べて、そのあと理由を説明する(結論→理由)」という流れだと思いますが、僕は「理由を最初に説明して、そのあと結論を述べる(理由→結論)」にしていました。

長谷部さんと何度も面接練習をするなかで、その方が僕に合っていて、伝えたいこともしっかり伝えられるということでそうしました。面接官の反応もよかったです。

―― ちなみに体育会であることは就活でどんな風に活きた?

まず、競技を通して培った力は一般学生とは異なるので、アピール内容としては強みです。それから水泳のレースは何千人もの前で泳ぐので、1人、2人の面接官に話すくらい何でもないじゃんって考えられます。緊張はしますけれど(笑)。

それとPDCAです。水泳で回してきた計画、実行、反省、再計画というサイクルは、就活はもちろん社会でも活きる能力だなと思いました。

長谷部さんにも「岸野くんは台本がないよね。」って言われたんです。質問に対してよく考えて、一言一言を自分の言葉で答えるからよく伝わると。面接でも事前に用意していたことをペラペラ喋るんじゃなく、ひとつひとつ考えて答えるように意識しました。

―― 最後に、社会人としての目標を聞かせてください!

どんな仕事をするかまだ分からないので、今の段階では明確な目標はないですが、色々なことに前向きに取り組んでいきたいです。大手企業に入社することがゴールだとはもちろん思っていないですし、まだまだ勉強をして、自分自身を高めていきます。

岸野 力Chikara Kishino

順天堂大学大学院 スポーツ健康科学研究科(順天堂大学 水泳部コーチ)

 

取材・文/榧野文香


小冊子ダウンロード

タグ:

RANKING

FACEBOOK

TWITTER

INSTAGRAM

小冊子ダウンロード

就活・取材に関するお問い合わせは、
お気軽にご相談ください。

ご連絡いただいた個人情報は、
お問い合わせの回答以外には一切利用いたしません。

お電話でのお問い合わせ

TEL.03-5738-8013

TEL.03-5738-8013

受付時間 平日10:00-17:00

『アスリート・ライブ』運営会社

株式会社アーシャルデザイン www.a-cial.com
TEL:03-5738-8013 FAX:03-5738-8015
電話受付時間 9:00-19:00(土・日・祝日除く)

CONTACT FORM項目は全て必須入力でお願いします。

お名前
お電話番号
メールアドレス
ご用件
メッセージ本文

プライバシーポリシーに同意する。