2024.12.07
スポーツドクターの仕事内容とは?必要な資格や求められるスキルをご紹介
スポーツ選手の健康管理やケガのサポートなどを行うスポーツドクターの仕事に、憧れを持っている人もいるのではないでしょうか。
スポーツドクターになるためには、資格の取得が必須など求められるスキルも多くあります。
ここでは、スポーツドクターの仕事内容や必要な資格、求められるスキルなどについて解説します。
INDEX
スポーツドクターとは?

スポーツドクターの仕事内容
スポーツドクターは、アスリートの健康管理やケガの治療をサポートする仕事が中心になりますが、ドーピング検査やスポーツ医学の研究・教育、協議会の医事運営なども重要な仕事です。
チームに帯同するスポーツドクターの場合、選手のメンタルケアや栄養管理、感染症対策など幅広いフォローが欠かせません。
医療機関で勤務するスポーツドクターは、リハビリや運動指導に加えて、障害者のスポーツ支援をすることも。
持っているスキルに応じて、健康管理やケガの治療の枠を超えたサポートが求められる立場にあります。
スポーツドクターの年収
開業医または勤務医、チームに帯同をしているかどうかなどのスポーツドクターの状況によりますが、一般的なスポーツドクターの年収は650〜850万円ほどと言われています。
トップのプロチームに帯同するスポーツドクターになれば、年収が2,000〜3,000万円になることも。
将来的にどれくらいの年収を目指すのか、またそのためにはどのようなポジションにつかなければならないのかを把握したうえで目指しましょう。
スポーツドクターになるためには?
スポーツドクターとして活躍するためには、まずは医学部への進学が必須となります。医学における専門的な知識を身に着け、それを証明するための医師免許の取得は必須条件です。
さらに、医師免許を取得したうえで関連する資格の取得を目指さなければなりません。
資格は3種類あり、全て取得する必要はないですが、資格の内容により可能となる医療行為が異なることから、どの資格を目指すべきなのか事前に決めておきましょう。
資格取得の条件の中には、「医師として4年以上の経験が必要」や「整形外科専門医であること」などが求められるため、条件はきちんと確認しておきましょう。
認定試験に合格し資格を取得することで、はじめてスポーツドクターとして認められます。
スポーツドクターに必要な資格とは
日本スポーツ協会公認スポーツドクター
「日本スポーツ協会公認スポーツドクター」の資格は、日本スポーツ協会が制定している、アスリートの健康管理、ケガの予防・診断・治療、競技能力向上のサポートをするドクターのための資格です。
資格取得の条件は医師免許取得後4年以上の医療経験があることに加え、日本スポーツ協会や加盟団体から推薦されることも必要条件になります。
また、4年ごとの資格更新が必要となることから取得ハードルが高いとされています。国体やオリンピックなど大きなスポーツ大会でスポーツドクターとして活躍したい人は、この資格取得を目指しましょう。
日本整形外科学会認定スポーツ医
「日本整形外科学会認定スポーツ医」の資格は、日本整形外科学会が制定している資格です。
整形外科医としての専門性を活かし、主にアスレチックリハビリテーションの指導に携わりたいスポーツドクターが取得を目指します。
資格の取得には整形外科専門医の資格が必須で、スポーツ医学の研修会を受講する必要があります。
また、学会や講習会に参加をして5年ごとの資格更新が求められます。
こどもから高齢者まで、スポーツに関する幅広い年代のサポートができる資格のひとつです。
日本医師会認定健康スポーツ医

「日本医師会認定健康スポーツ医」の資格は、日本医師会により1991年に作られた最も新しい資格です。
診療やメディカルチェック、運動指導を通して一般住民の健康維持・増進をサポートするスポーツドクターに求められます。
資格の取得には、医師免許の取得以外の条件が求められないため、医師免許を取得して講習会に参加して申請をすれば取得できます。
研修医でも取得ができる理由から、取得のハードルが低い資格とも言われています。
高齢化が進み健康寿命に注目が集まっている昨今、運動指導のできる医師はますます需要が高まることが予測されるため、取得を目指す医者の増加が期待されます。
スポーツドクターに求められるスキルとは?
幅広い医学の知識
スポーツドクターには、整形外科に関する知識以外に内科や外科など幅広い医学の知識があることが求められます。
筋肉や骨などのケガに関することは求められがちですが、貧血など病気を患ってないか判断できるかどうかも重要です。
女性アスリートのサポートには、婦人科の知識も必要となってくるケースも。
専門的な知識を持つことは大切ですが、より幅広い範囲で対応できる専門領域以上の医学の知識を持つことで仕事の幅も広がります。
メンタルをサポートするスキル

アスリートなどのスポーツ選手のケアには、メンタルケアが欠かせません。
「ケガで競技ができない」「なかなか思うように成果が残せない」などの悩みに関するメンタルサポートに、スポーツドクターが関わるケースがあります。
メンタルをケアすることで、想像以上の実力が発揮できるようになることが期待できます。
寄り添ったサポートをするうえで、コミュニケーションを取りながらメンタルをサポートするスキルを身につけましょう。
語学や渡航医学の海外にまつわるスキル

スポーツドクターの活躍は、時に国内にとどまらず海外で仕事が発生することもあります。
世界で活躍するアスリートに帯同する際には、語学はもちろん、渡航先の感染症情報などを把握した的確な対応が求められます。
海外に関する渡航医学の知見があるスポーツドクターが帯同することで、選手は安心して現地の競技に集中できるでしょう。
海外のサポート実績ができれば、よりスポーツドクターとして活躍する機会が広がります。
スポーツドクターのやりがい
感謝される場面が多い
スポーツドクターになるためには医師免許を取得し、さらに必要な資格を取得しなければならず、ハードルが高いことも事実です。
しかしその分、サポートしたアスリートや一般の人々から感謝される場面も多くあり、やりがいが感じられるでしょう。
スポーツドクターは治療やリハビリまでを通して長期的に患者をサポートすることが多いため、感謝の声が多く聞けるというメリットがあります。
サポートした選手の活躍を見ることができる

プロの選手やチームを長くサポートしていると、健康管理やケガの補助に関わった選手の活躍を近くで感じることができます。
「ケガで苦しんでいた選手がスポーツドクターのフォローの元復帰し、優勝を果たした」など、活躍を近くで見られることのやりがいははかり知れません。
プロに限らず一般のスポーツ競技者でも、「サポートの甲斐があり成果が残せた」などの報告を耳にすることでやりがいや喜びが感じられるでしょう。
自分の知識を活かした仕事に就ける

スポーツドクターは医師免許を持った、医療の知見がある人しかなることができません。
医師として持っている知識をスポーツの現場に活かせることは、スポーツに関わりたい医療従事者にとって大きな達成感をもたらすでしょう。
スポーツドクターを目指すことで、すでにあるスキルに加えた知識が身に着けられることも、やりがいを感じられるポイントのひとつになるはずです。
スキルが認められるとプロのチームに帯同することもできる
スポーツドクターとして活躍の幅が広がり、周囲からスキルが認められるようになることで、プロのチームや選手の帯同を依頼されることも。
大きな試合を控える選手を献身的にサポートすることは、責任が伴うものの、やりがいも感じられます。
プロのチームに認められると、仕事の依頼もさらに広がることが期待できるでしょう。
スポーツドクターに向いている人の特徴

スポーツドクターはどのような人に向いているのでしょうか。ここでは、スポーツドクターを目指している人が意識したい、特徴をご紹介します。
スポーツが好きな人
スポーツへの興味や情熱を持ち、魅力や楽しさを理解している人は、スポーツドクターに向いています。
スポーツドクターは、アスリートやスポーツを楽しむ人の健康を支えるために専門的な医療サポートを提供するため、スポーツの特性や競技者の視点を理解することが求められます。
スポーツが好きであることにより、選手の身体的・精神的な負担をより共感しやすく、治療やリハビリにおいても競技への影響を考慮したアドバイスが可能になるでしょう。
また、スポーツへの情熱があると、最新のスポーツ医療やリハビリテーション技術の習得に意欲的に取り組めるため、アスリートにとって質の高い治療やケアを提供できるようになります。
スポーツが好きな人は、競技者のパフォーマンス向上や怪我の予防に積極的に取り組む姿勢を持ちやすく、選手に信頼されるドクターとして重要な役割を果たせるでしょう。
スポーツ医学に興味がある人

スポーツ医学に興味がある人は、スポーツを行う人々の健康管理や運動中の身体のメカニズムについて深く関心を持ち、追求したいと考えます。
スポーツ医学は、怪我の治療やリハビリテーションだけでなく、パフォーマンス向上や予防医学の観点からも選手を支える学問です。
そのためスポーツ医学に興味がある人は、人体や運動に関する科学的な知識を学ぶ意欲が強く、最新の医療技術や研究を取り入れる姿勢があるといえます。
また、競技中の怪我や過度な負担による症状について理解し、その原因や回復過程を研究することにも関心があるため、適切な診断や治療を行いやすく、選手にとって有益なアドバイスができるでしょう。
スポーツ医学に対する興味があることで、選手の健康を守りつつ、目標に向けたコンディショニングを支える存在として、信頼関係を築きやすいという特徴もあります。
スポーツ医学に興味がある人は、スポーツドクターとしてのやりがいを感じながら、競技者の健康とパフォーマンス向上に貢献できるでしょう。
アスリートのサポートがしたい人

「アスリートが最高のパフォーマンスを発揮し続けられるように医療面で支えたい」と強く思える人も、スポーツドクターに向いています。
スポーツドクターの役割は、競技中に怪我をした選手の治療だけでなく、怪我の予防、リハビリテーション、健康管理、パフォーマンスを高めるためのアドバイスなど、アスリートを全般的に支援することにあります。
アスリートを支えたいという強い気持ちがあることで、選手の目標や競技の特性を深く理解し、ニーズに応じた適切なサポートが提供できるでしょう。
また、スポーツドクターは、怪我からの早期回復や競技復帰のためにアスリートと綿密にコミュニケーションを取ることが重要です。
アスリートを支えたいという思いがある人は、その過程において選手への励ましや必要な指導を行うことで信頼関係を築きやすく、安心して治療や指導に専念できます。
スポーツドクターを目指すときのポイント
スポーツドクターになる第一歩は医学部に進むこと
スポーツドクターの仕事に関心がある人は、まず第一歩として医学部への進学を目指しましょう。
医師免許がなければスポーツドクターにはなれないため、第一関門である医学部への進学を志さなければいけません。
医学部への進学は簡単ではなく、志願者の中にも何年もチャレンジする人の姿も見られます。計画的に学習をすすめ、スポーツドクターになるための第一歩を踏み出しましょう。
資格取得後は非常勤やスポット勤務から始めてみる

いきなりスポーツドクターとして働くことに不安がある人は、まずは健康スポーツ医の資格を取得し、非常勤やスポット勤務などで適性があるかどうかを見てみても良いでしょう。
資格の更新はいずれも必要となってくるため、更新までの期間に自分に向いている仕事なのかを判断することがおすすめです。
「スポーツが好き」「昔スポーツをやっていた」というだけで仕事にしてしまう前に、まずは自分の適性を見極めてみましょう。
スポーツ分野に特化した就職エージェントに相談する

スポーツドクターを目指す人は、スポーツ分野に特化した就職エージェントへの相談がおすすめです。
スポーツ分野に特化した就職エージェントに相談することで、「どうやってスポーツドクターを目指したらいいのか」「スポーツドクターの求人情報を知りたい」などの詳細な情報を入手できます。
「アスリートエージェント」も、スポーツ分野に特化した就職エージェントです。
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まとめ
今回は、スポーツドクターとはなにかについてご紹介しました。
スポーツドクターになるまでの道のりは長く見えますが、働くことのやりがいや魅力が多くある仕事です。
スポーツドクターを目指したい人や、目指し方が分からない人は、スポーツ専門の就職エージェントや医療系専門の就職エージェントに相談しましょう。
スポーツ分野に特化したキャリアアドバイザーが悩みに応じて全面的にサポートいたします。
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