2024.08.07
Jリーグクラブに就職する方法とは?サッカーチームを支える仕事内容も紹介
サッカー経験者やサッカーの観戦が好きな人の中には、Jリーグへの就職に憧れている人も多いのではないでしょうか。
日本のプロサッカーリーグの最前線で選手やチームを支える仕事は、やりがいも大きいはずです。
本記事では、 Jリーグの仕事内容や採用に繋がるポイントなどを解説します。「Jリーグクラブに就職したい」「サッカーチームを支える仕事がしたい」とお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。
INDEX
Jリーグクラブとは

Jリーグクラブとは、全国41都道府県にある60のクラブチームのことを意味します。
J1、J2、J3という3つのカテゴリに分かれており、カテゴリの中ではJ1が最上位です。年間の最終成績によって、カテゴリの入れ替えが行われる仕組みです。
2024年時点では各カテゴリに20クラブずつ所属し、約2000人の選手が登録されています。その中には日本代表で活躍中の有名選手からオリンピックでの活躍が期待される新人まで様々な選手がいます。
Jリーグクラブは競技活動以外にも、スクール事業やまちづくり活動などを通して、地域とともに成長し続けてきました。
Jリーグ発足当時の1993年には10クラブしか所属していませんでしたが、2023年には60クラブまで増えました。今後も各クラブがそれぞれの地域で輝き、サッカー業界を盛り上げていくことが期待されています。
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Jリーグ関係の仕事の役割

Jリーグに就職するといっても、働き方や職種の選択肢は幅広く存在します。Jリーグ関連の仕事は大きく「現場」「フロント」「本部」の3つに区分されます。
ここからは、それぞれの役割を解説していきましょう。
現場
1つ目は、現場です。分かりやすくお伝えすると、サッカー選手や監督、コーチ、トレーナーなど競技に直接的に関わる人々が「現場で活躍している」といえます。
選手の役割は、日々の練習に励み試合で勝利を目指すこと。競技活動以外にも、地域のイベントや広報活動に参加することもあります。
監督やコーチ、トレーナーもまた、選手を支え、チームを導くという重要な役割を担っています。その他にも、チームドクターや管理栄養士が所属するチームもあります。
フロントスタッフ
2つ目は、フロントスタッフです。フロントスタッフの役割は、ホームタウン活動や営業、広報活動、イベントの企画運営、スタジアムオペレーション、グッズ企画、スクール運営など多岐に渡ります。
Jリーグクラブのフロントスタッフの求人募集は不定期であり、コネクションによる採用しか行わないケースもあります。
ただし、試合会場やイベントスタッフ等のアルバイトは門戸が広く、業界未経験者やスポーツ経験のない人でも応募しやすくなっています。
本部
3つ目は、Jリーグの本部スタッフです。
正式には、公益社団法人日本プロサッカーリーグの正社員となり、サッカーの試合を主催したり、公式記録の作成、サッカーを始めとするスポーツの振興・支援事業に携わります。
募集人数は多くないため就職の競争率は高いと予想されますが、ビジネスの中心地である東京丸の内のオフィスでプロサッカーに関わる様々な仕事を経験できます。
Jリーグのホームページには最新の採用情報が掲載されているので、気になる方はチェックしてみるとよいでしょう。
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公益社団法人 日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)採用情報
サッカーチームを支えるフロントスタッフの仕事内容

次に、サッカーチームを支えるフロントスタッフの主な仕事内容を1つずつ解説していきます。
運営
試合運営を統括する部署です。ホームとなるスタジアムで試合を行う際、選手や各スタッフ、サポーター、Jリーグ本部などと連携を図り、全体を統括します。
そのため業務内容は多岐に渡り、統率力や計画性などが求められる仕事です。Jリーグクラブの中でも最も重要な役割といっても過言ではありません。
安心・安全に試合を行う上で、サポーターとの連携もポイントになります。非常識な応援や暴力行為が発生しないよう、場合によっては入場禁止を通達したり、ルールやマナーを明確に伝えていくことが必要です。
試合当日は会場全体を常に確認し、大きなトラブルがないよう、トランシーバーを使ってスタッフ同士で情報共有を行います。
営業
企業等へ営業活動を行い、クラブの運営を支えます。
主に広告の営業を行い、ユニフォームに会社のロゴを印字したり、スタジアムに看板を掲示したりといったセールスをします。手法はテレアポや飛び込みなど、一般企業の営業マンと大きく変わりません。
企業がJリーグクラブに協賛することで、スタジアムの平均入場者数が増えたり、企業の知名度を高めたりと、クラブと企業の両者にとってメリットがあります。
既にスポンサーになっている企業のフォローアップも営業担当の仕事です。
最新の試合日程の共有や優先チケットの手配など、こまめにスポンサー企業と連絡を取ることにより、契約を継続してもらえる可能性があります。
チケット販売

チケット販売担当者は、前シーズンの平均動員数に基づいて今シーズンのチケットの販売計画を立てていきます。
サポーター数が多いクラブほど、動員数が見込めると予測できます。
チケット購入特典のグッズをつけたり、抽選で選手との交流イベントに参加できたりといったように、チケットに付加価値を付けるのも販売戦略の一つです。
座席の価格設定はポジションごとに異なるのが通例です。ゴール裏やバックスタンドは安く、メインスタンドは高く設定することが多く、各クラブごとに販売価格は異なります。
試合当日はチケットに関連する質問やトラブルの対応、収支の確認などを行います。
チケット販売担当者はクラブの運営面に与える影響が大きく、プレッシャーを感じてしまうこともあるかもしれません。しかし、成果が見えやすくやりがいを感じられる仕事ともいえます。
グッズ企画・開発・販売
主に、グッズの企画、販売、在庫管理などを行います。応援してくれるサポーターに向けてシーズンごとのグッズを製作し、購入を促すことが役割になります。発想力や企画力が必要な仕事です。
グッズ担当者は、まず外部の制作会社等と打ち合わせを行いグッズを企画・開発します。
トレンドを押さえたもの、各クラブの個性が出るユニークなグッズなど、どのようなアイテムが喜ばれるかを考えて製造計画を立てていきます。
そして、広報担当と連携しながら販売戦略を練ります。販売方法は主に対面方式とEC販売です。対面販売はスタジアムやグッズショップ等で、EC販売はネットショップでの販売が主な方法になります。
また、Jリーグ本部は各クラブに向けて「J.LEAGUE ONLINE STORE(JOS)」というEC販売の場を用意しています。
広報

広報は、クラブの活動を広く知ってもらうための部署です。広報担当者はプレスリリースやSNSでの発信によって、クラブの最新情報を一般の人やスポンサー企業に届けます。
報道関係者に向けて情報を発表するための「プレスリリース」もオーソドックスな広報の手法です。選手の移籍や会社の資本情報などを、プレスリリースの形で発表します。
また、近年はSNSでの発信が主流になっています。XやInstagram、YouTubeなどを活用し、練習や試合の様子、選手たちの様子、グッズのPRといった情報を発信していきます。
ホームページのように一度情報を掲げて終わりではなく、常に発信し続けなければ注目されにくいのがSNSの特徴です。
広報担当者の負担が増える可能性はありますが、新規ファンの獲得やクラブの広告宣伝効果を期待できます。
さらに情報を発信するだけでなく、メディアからの問い合わせに対応するのも広報担当者の役割です。日本代表選手が所属するような有名チームになると、テレビや新聞の取材の問い合わせが増えます。
メディアからの問い合わせを選手に共有し、取材のスケジュールを組んだり各種調整を行うことも重要な仕事の一つです。
スクール・アカデミー運営

Jリーグのクラブは後進育成を目的として、小学生以下を対象とするサッカースクールと中高生を対象とするサッカーアカデミーを設けています。
プロ選手を育成することだけでなく、地域のサッカーファンを増やすことも目的の一つです。小さな頃からサッカーに親しむ環境をつくることで、競技人口やファンが増えると期待されています。
基本的にはスクールは年齢の条件を満たしていれば誰でも入ることができますが、アカデミーは選抜された選手のみ加入することができます。
そのため、スクールではサッカーの基礎的な内容を、アカデミーではより高水準の技術指導を行います。
スクールやアカデミーで指導を担当するのは、現役選手や引退した選手が大半です。「プロに教えてもらえるサッカー教室」であることを魅力として掲げ、地域で集客を行います。
また、直接指導に関わらない運営スタッフも存在します。
その他
Jリーグクラブには上述した仕事の他にも、ファンクラブ運営や総務・人事、経理といった部署も存在します。
Jリーグ本部により「ホームタウン」担当者の設置が義務付けられており、これは各自治体と連携を図りながら地域振興や課題解決をしていく活動の担当者になります。
サッカーを仕事にしたい方は、ぜひ以下の動画もご覧ください。
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Jリーグのクラブに就職する方法

Jリーグのクラブに就職する方法は、大きく分けて2つあります。
インターンに応募する
1つは、インターンに参加する方法です。学生であれば各クラブが募集するインターンに応募し、クラブ運営の業務を知ることからスタートしてみるのがよいでしょう。
Jリーグクラブの実際の業務内容を肌で感じることができ、自分の適性に合っているかどうかも判断できます。
インターンの参加者がスタッフとして採用されるケースは珍しくありません。フロントスタッフの求人は不定期であり狭き門のため、Jリーグクラブへの就職を目指す人はインターンに参加しておくことをおすすめします。
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関係者の紹介
関係者の紹介によってJリーグクラブのフロントスタッフになる場合もあります。
一般的な求人募集ではなく、選手や監督の紹介によってスタッフが採用されるというのはサッカーに限らずスポーツ業界では珍しいことではありません。
Jリーグの関係者がいる場合は、一度相談をしてみてもよいでしょう。
Jリーグのクラブに就職するために必要な要素

Jリーグのクラブに就職し、活躍するために必要な要素とはどんなものがあるのでしょうか。スポーツ経験の有無以外にも、重視される要素があります。
ビジネススキル(営業、企画、マーケティング)
Jリーグ関係の仕事といっても、上述したようにフロントスタッフが担当する業務は多岐に渡ります。スポーツの知識だけではなく、様々なビジネススキルを身につけることが大切です。
担当する業務内容にもよりますが、マーケティングスキルやIT技術、語学力、マネジメントスキル、企画力があると活躍できる場が広がるでしょう。
こういった要素は、書籍や動画で独学したり、ビジネスセミナーやスクールに参加して習得することができます。
大学ではキャリア支援の一環としてビジネススキル講習会などを実施している場合もあります。まずは基本的なスキルやマナーを知ることから始めてみるとよいでしょう。
サッカーの経験値やライセンス
サッカーに関連する経験値やライセンスはフロントスタッフの仕事をする上で必須ではありませんが、あれば必ず役に立つでしょう。実際に、選手が引退後のキャリアとしてフロントスタッフの道を選ぶこともあります。
サッカーのゲーム性やルールなどを熟知していれば、現役選手を支えるためのよい提案ができるでしょう。
また、スクールの運営や指導に携わることもできるかもしれません。指導に携わる場合は、サッカーの指導者資格を持っていると有利になります。
コネクション
Jリーグクラブに就職する上で、サッカー業界の人との繋がりが役に立つことがあります。また、サッカー業界以外の企業や事業者とも繋がっておけると尚よいです。
スポンサー企業が増えるほど、運営が円滑にいくでしょう。
まとめ
今回は、Jリーグの仕事内容や採用に繋がるポイントを解説しました。Jリーグへの就職を検討している人は、応募の前に自己分析をして自分の経験やスキルなどを明確にしましょう。
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