2025.01.16

体育会学生の就職は有利?内定獲得のために必要なことや注意点を解説

「体育会学生が就職に有利」という話を聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。

実は、体育会学生であるというだけで「ガッツがある」「規律意識が高い」「リーダーシップがある」という印象を持たれがちです。

では実際に体育会学生の就職が本当に有利なのかを具体的にみていきましょう。これから就活を始める体育会学生は、ぜひ最後までご覧ください。

体育会学生とは

体育会学生とは、大学や専門学校で運動部に所属し、スポーツ競技に真剣に取り組む学生のことです。

学校公認の部活動に所属し、競技の技術向上や大会で成果をあげることを目指し、厳しい練習や試合を通じて日々努力を重ねます。

体育会学生は、学業と競技活動を両立させながら、目標達成のために計画性や忍耐力を発揮する必要があるのです。

こうした生活を送る中で、体育会学生はリーダーシップやチームワーク、責任感など、社会で求められるスキルを実践的に身につけられます。

そのため、就職活動においても、競技で培った精神力や経験が評価されやすく、企業から高い関心を持たれることが多いでしょう

体育会学生は、スポーツへの情熱だけでなく、競技を通じて得たスキルを社会でも活かしていくことが期待されます。

体育会学生が就活で有利な理由

なぜ体育学生は就職に有利といわれているのでしょうか。その理由についてご紹介いたします。

ストレス耐性・体力がある

ストレス耐性が高いことや体力があることは、体育会学生の魅力の一つです。

身体的・精神的・社会的に良好な状態であることを意味する「ウェルビーイング」が、近年注目されています。そのため、体力面はもちろんですが、精神的な健康管理を求める企業が増えてきました。

学生時代から厳しい練習に励んでいる体育会学生は、社会に出てからも厳しい環境に耐えることができると企業から期待されています。

参考
雇用政策研究会報告書 概要(案)
Well-beingに関する取組 – 内閣府

規律意識が高く、礼儀正しい

体育会学生は、部活動のルールや規律を通して規律意識の高さを身につけています。その規律意識の高さは、会社のチームワークにも影響します。

また、日頃から上下関係の厳しい環境にいる体育会学生は礼儀正しく、うまくコミュニケーションをとれる人が多いです。

規律意識が高いことや礼儀正しさは、社会人になってもビジネスマナーや対人関係で活かせる能力です。

リーダーシップがある

リーダーシップがあるという点も、体育会学生が就活で有利となる理由です。

体育会の部活動では、チームで成果を上げるためにメンバーをまとめ、目的に向かって全員の力を最大限に引き出すリーダーシップが求められる場面が多くあります

キャプテンや副キャプテンといった公式な役職に就いていなくても、練習計画の立案や後輩の指導、大会運営などの実務を通じて自然とリーダーシップを発揮する機会が多いのが特徴です。

体育会学生のリーダーシップは、単なる指示出しに留まらず、自身が率先して行動する「背中で示す」タイプが多いとされます。

この姿勢は、職場でも信頼され、周囲を巻き込む力として活かされます。

リーダーシップを持つ人材は、チームや組織を良い方向に導く存在として企業にとって非常に魅力的であるため、体育会学生は就活において有利になるでしょう。

体育会ならではのコミュニティが存在する

就職活動自体も近年よりいっそう細分化されるようになりました。

エリアや業界に特化した就職活動のコミュニティが存在するように、体育会ならではのコミュニティも増えつつあります。

体育会出身の学生たちが意見を交わしあい情報交換できることはもちろん、体育会学生が就職活動で主張すべき内容のアドバイスなどももらえます。

そのような、体育会系学生専用の就職活動コミュニティに所属している学生に目を付けている企業も多くあります。

PDCAサイクル習慣が根付いている

企業は業績を上げるためにも、Plan(計画を立てる)→Do(行動する)→Check(確認)→Act(改善)の習慣を心がけています。

体育会学生は、自然とPDCA習慣が身についていると言われています。

例えば、「全国大会に出場する!」という目標を立てた場合、全国大会出場の日までにどこまで強くなる必要があるのかを計画します。

これが「Plan」に当てはまります。そして、「Do」で計画に沿った練習に取り組みます。練習の過程で「Check」をおこない計画に則っているか確かめます。そして、練習計画と確認の差を認識し「Act」で改善し、目標達成に向けこれを繰り返します。

スポーツの世界では、比較的当たり前だと思われることだからこそ、体育会学生には無意識にPDCAが習慣化されているケースが多いのです。

企業で働くうえで取得すべき習慣を事前に身につけている体育会学生は重宝されやすいのです。

 企業は体育会学生のどこを評価する?

就職活動で新卒採用をおこなう企業は、体育会学生のどこを評価しているのでしょうか。

さまざまな観点から採用評価軸を立てている企業が、体育会学生に着目している評価ポイントをご紹介します。

精神的・体力的な強さ

どんな職種であれ、身体が資本なため健康に働き続けることは必須条件です。

さらに、ウェルビーイングという考え方が注目される中で、体力面だけではない精神的な健康管理を求める企業も増えてきました。

体育会学生は、日々パフォーマンスを高めるために身体を動かしているので体力があると思われがちです。

精神面でも、大学生活という貴重な期間を体育会という環境に身を置きスポーツに専念し続けてきたことでストレス耐性も強いという見方がされやすいです。

採用活動時に、精神面や体力面での強さについて問われた場合、しっかりと主張するようにしましょう。

結果へのコミット力

どんなスポーツにも勝ち負けがあり、常に結果や成果が求められる世界です。体育会学生生活を通して、結果へまっすぐ向き合い、 コミットに向け努力をする姿勢は評価されるポイントです。

結果だけではなく、結果を出すためにどのように努力をしたのか、どういう観点で向き合ったのか、という過程も非常に重要です。

企業は、結果を出すためにどうその人が行動したのかということが知りたいのです。

「学生時代に力を入れたこと」や「自身の強み」を述べるときには、結果へコミットした経験を盛り込むと良いでしょう。

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体育会学生の就活を有利にするために必要なこと3つ

体育会学生が必ずしも、就職活動に有利に働くとは限りません。体育会学生だからこそ直面する、就職活動が不利になる面も一部あることを心得ておく必要があります。

会社選びは慎重に行う

就職活動の入り口として、会社選びは最重要です。全国各地にさまざまな業界や業種の仕事がある中で、どのような会社が自分に合っているのかを見極めることが大切です。

会社選びの際には、あらかじめ「○○業界」「○○職」と決め込まずに、幅広く視野を広げて企業の情報を集めてみましょう。

合同企業説明会では、集まる企業数も多く、1日でまとめて気になる企業の話を聞くことができるのでおすすめです。

自分のことをよく知っている部活動のチームメイトに「自分が何に向いているのか」意見を聞いてみることもおすすめです。自分自身では気づかないような意見が聞けるかもしれません。

経験の「言語化」に力をいれる

自分の経験を言語化することが苦手な体育会学生も多く存在します。

スポーツをプレーする中では、言葉ではなく感覚で仲間と意思疎通ができていたケースが多いことから、言語化して伝える必要がある就職活動で壁にぶつかってしまうことがあります。

経験ひとつとっても、さまざまな過程や感情を経て結果に結びついているのがスポーツです。

そうした貴重な経験を細かく、より魅力的に企業に伝えられるように、エージェントやキャリアセンターに相談をして、しっかり言語化して伝えられるように事前準備を徹底的におこないましょう。

就活と部活動を両立させる

体育会学生は部活動が忙しいことから、就職活動がおざなりになってしまう可能性があるため、就職活動と部活動をうまく両立させましょう。

少しでも早く準備を始めることはもちろん、通勤時間や寝る前の30分など、スキマ時間を上手に使い就職活動の準備を進めることが大切です。

プライベートと仕事を両立させる姿勢は企業に就職した後にも必要になるので、就職活動の段階で心得ておけるといいでしょう。

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体育会学生が就活でアピールしたい自己PR作成のポイント

体育会学生が就活で自己PRを作成する際には、競技を通じて培った経験やスキルを効果的にアピールすることが重要です。

体育会での活動は、チームワークやリーダーシップ、忍耐力、目標達成に向けた努力など、多くの企業が求める能力を磨く貴重な機会となります。

ここでは、体育会学生が自己PRを作成する際に押さえておきたいポイントについて解説します。

強みや経験を言語化する

自己PR作成時には、強みや経験を言語化することが求められます。

自分の競技生活や体育会活動を通じて得たスキルや特長を具体的な言葉でわかりやすく表現することにより、企業の採用担当者が、あなたの能力や人柄をより的確にイメージしやすくなります

例えば、「チームワークが得意」だけでは抽象的すぎて伝わりません。

しかし、「チームの勝利を目指して練習メニューの改善を提案し、結果的に全国大会出場を果たした」というように具体的なエピソードを交えれば、主張したい強みが明確になります。

また、「リーダーシップがある」という場合も、どのような状況でどんな行動を取り、どんな成果を出したのかを言語化することが大切です。

強みや経験を言語化することで、単なる「体育会所属」という枠を超え、自分の個性や能力をより魅力的に伝えられるようになります。

具体的な数字を使って説明する

自己PR作成時には、具体的な数字を使って説明しましょう。

自身の経験や実績を定量的に示すことで、あなたの努力や達成度が一目で理解でき、説得力のある自己PRが作成できます

例えば、「チームの目標達成に貢献しました」だけでは、どの程度の貢献をしたのかわかりにくいです。

しかし、「練習方法を見直す提案を行い、チームの得点率を前年度比20%向上させました」と具体的な数字を加えることで、成果の大きさが明確になります。

数字は客観的な評価を示す指標となるため、採用担当者に実績や能力を効果的に伝える強力な手段です。競技成績、練習時間、目標達成率など、具体的なデータや数字を活用することを心がけましょう。

実績や役職だけでなく過程を説明する

自己PR作成時には、実績や役職だけでなく過程を説明しましょう。

単に結果や肩書きをアピールするだけでなく、目的を達成するためにどのような行動をとり、どのような課題を乗り越えたのかを具体的に伝えることを意味します

過程を説明することで、努力や工夫、問題解決能力など、企業が求める人材としての魅力がより深く伝わるでしょう。

例えば、「キャプテンとしてチームを全国大会に導いた」という実績を述べるだけでは、具体的な人柄やスキルが見えにくいです。

しかし、「練習の質を高めるために練習計画を改善し、部員全員が意見を出しやすい環境を整えることでチームの士気を高め、結果的に全国大会出場を果たした」と説明すれば、リーダーシップや課題解決能力、努力の姿勢が明確になります。

過程を詳しく説明することで、採用担当者に「この人は結果だけでなくプロセスにもこだわる人だ」と好印象を与えることができます。

体育会学生がより有利に就活を進める準備

一般の大学生と比べて多忙な体育会学生は、就活の準備が欠かせません。より有利に就活を進める準備には、どのような方法があるのでしょうか。

「これから就活を始める予定で、なるべく就活を有利に進めたい」と思っている体育会学生は参考にしてみてください。

試合や練習、インターンを含めたスケジュールをたてる

試合や練習、インターンを含めたスケジュールをたてましょう。体育会学生は特に時間の制約が多いため、限られた時間を有効活用することが重要です。

まず試合や練習のスケジュールを把握し、それに合わせて企業研究やエントリーシートの作成、面接対策の時間を割り当てます。

可能であれば競技活動が落ち着く時期にインターンシップへ参加し、実際の職場での経験を積むことで自己PRの幅を広げることができます。

スケジュールには余裕を持たせ、突発的な試合や就活イベントにも対応できるようにしておくことがポイントです

計画的なスケジュール管理により、競技と就活の両立が可能になり、準備不足を防ぎながら効率的に就職活動を進められるでしょう。

このような計画性は就活本番でも評価されるスキルとしてアピールにつながります。

自己分析・企業分析を徹底する

自己分析・企業分析を徹底して就活を進めましょう。

自分の強みや価値観、適性を深く理解するとともに、応募先企業の求める人材像や業界の動向をしっかりと把握することが大切です。

自己分析・企業分析を徹底することで、自己PRや志望動機を具体的かつ効果的に伝えられるようになります

自己分析では、競技活動やチームでの経験から自分の強みを明確にします。「どのような職場環境で働きたいか」「どんな価値観を大切にしているか」を明確にしておくことも忘れないようにしましょう。

企業分析では、企業の文化やビジョン、求める人材像をリサーチします。企業の理念や事業内容が自分の価値観やスキルとどうマッチするかを考えることで、志望動機がより具体的かつ説得力を持ったものになるでしょう。

さらに、業界のトレンドや企業の競争力を理解しておくことで、面接時に適切な質問をすることができ、企業に対する真剣さや理解度をアピールできます。

自己分析と企業分析を徹底することで、より自分に合った企業を見つけやすくなり、就活において有利な立場を築けるでしょう。

面接対策を行う

就活を進める上で、面接対策は欠かせません。面接では、体育会での活動実績を述べるだけではなく、それらが企業にどう役立つかを明確に説明できることが求められます。

自己PRや志望動機を練り直し、自分がどんな強みを持っているのか、どのような経験を活かして企業に貢献できるのかを明確に伝える準備をします。

体育会活動で培ったリーダーシップやチームワーク、目標達成に向けた努力などを、具体的なエピソードを交えて説明することがポイントです

よく聞かれる質問に対しては、事前に回答を準備しておくとよいでしょう。

例えば、「自分の強みは何か?」や「失敗経験とその乗り越え方」などについて、具体的なエピソードを交えて答える準備をしておくと、面接で自信を持って話すことができます。

企業研究を行い、企業が求める人物像に合った自分をアピールできるように意識することも重要です。

面接対策をしっかりと行うことで、面接本番での緊張を減らし、自分を最大限にアピールできるでしょう。

体育会学生の就活で注意するポイント

就職活動は自分のこれからの人生を大きく左右する、一生に一度の大事なイベントです。体育会系の学生にとっては、全国大会のようなもの。

気を抜かず、大切なポイントはしっかりと心がけて就職活動にのぞみましょう。 

交友関係が限定的になりやすい

体育会系の部活に所属していると、どうしても交友関係が限定的になりやすくなってしまいます。

自然と部活動以外の時間も固定したメンバーと固まってしまうことから、就職活動に関する情報の収集が遅れてしまうというデメリットがあります。

訪問したいOBもひとつの部活動だけのつながりに限られてしまう危険性もあるでしょう。

最近ではSNSで仲間を見つけられたり、さまざまな部活動が参加している就職活動のコミュニティもあるため、積極的に参加をして広い交友関係を築くように意識づけましょう。

就活の時期に乗り遅れてしまうことがある

就職活動がはじまる直前まで試合が控えていたり、毎日遅くまで練習をしている関係で、体育会学生が就職活動の時期に乗り遅れてしまうという危険性があります。

就職活動には自己分析や企業研究、SPI対策など徹底した準備が合否の鍵を握っています。就職活動の準備には時間がかかり、それを怠ってしまうことは致命的な就職活動の失敗につながる可能性が潜んでいます。

就活前にやっておくべきことを把握して、普通の学生たちよりも早めに準備に取り掛かりましょう。

 体育会学生が就活をスムーズに進める方法

体育会学生が就職活動をスムーズに進める方法にはどのようなやり方があるのでしょうか。

スタートダッシュを早める

体育会学生だからこそ準備の時間が少なかったり、経験を言語化しづらく、時間がかかってしまうということが考えられます。

就職活動が本格化してからの活動では、周囲から出遅れてしまう可能性があります。就職活動は体育会学生に限らず、情報収集の面でもなるべく早くスタートを切った方が優位に働きます。

希望の就職先にしっかりとアプローチできるように、就職活動のスタートダッシュは早くおこないましょう。

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体育会学生専門の就職サービスを利用する

就職活動の方法も多様化してきている中で、体育会学生に特化した就職サービスも増えつつあります。

体育会の学生を多く扱っているからこそのアドバイスや、体育会学生を求めている企業とのマッチングサービスをしているところもあるので、体育会学生に有利に働くことがあります。

体育会の人材をビジネス教育したうえで企業に紹介するエージェントも存在するので、体育会学生は専門の就職サービスに相談してみることもおすすめです。

まとめ

今回は、体育会学生が本当に就活に有利なのかについて解説しました。体育会学生は、競技経験で培った様々なスキルが身についているため、企業から必要とされる人材といえます。

自分の強みがわからないという場合や、競技経験の上手なアピール方法・面接対策を知りたいという場合は、「アスリートエージェント」にご相談ください。過去の実績から、体育会学生がスムーズに就活を進められるようサポートいたします!

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