2024.12.24

バレーボール指導者になるための資格とは?内容や取得方法について紹介

バレーボール経験を活かして指導者の仕事をしたいと考えている人は多いと思います。

ここでは、バレーボールの指導者になるために必要な資格や取得方法について詳しく解説していきます。

バレーボールの指導者に資格は必要?

実業団チームで活躍する指導者になりたい場合は、スカウトを受ける必要があり、誰にでも門戸が開かれているというわけではありません。

実績のある選手が引退後にスカウトを受けて指導者になるというパターンが多いようです。指導者として第一線で活躍する場合、日本スポーツ協会公認スポーツ指導者の資格取得が求められます

学校や地域のスポーツクラブで働く場合は必須でないこともありますが、資格を所持していたほうが雇用者や選手たちからの信用性が高まり、指導者として仕事を始めるときもスムーズです。

また、JVA公認講師や国際バレーボール連盟(FIVB)公認コーチといった資格もあり、これらは日本バレーボール協会のホームページでも紹介されている知名度の高い指導者資格です。

日本スポーツ協会公認スポーツ指導者

資格概要

公益財団法人日本スポーツ協会(JSPO)は、バレーボールの指導に関連する7種類の資格を発行しています。

基礎的な資格からトップリーグ・実業団でコーチとして活躍できる上位レベルの資格まであり、実力や目的に合わせて取得を目指すことができます。

資格取得のためには協会が主催する講習会を受講する必要があり、カリキュラムや取得条件も各資格ごとに異なります。

公認スポーツ指導者は、多様なニーズに応じる高い指導能力を備えた人に付与される資格です。

スポーツ医科学に関する知識や年齢、性別、対象者の技能レベルに合わせた指導を行えることや、アスリートたちをサポートするプロフェッショナルであることの証明になります。

日本国内で本格的にバレーボール指導者として活躍したいと考えている人は、取得したほうがよい資格といえます。

参考:公益財団法人日本スポーツ協会 指導者の資格

スポーツコーチングリーダー

地域スポーツクラブやスポーツ少年団、学校の部活等において安全な指導や運営ができる資格。

2024年、コーチングアシストから「スポーツコーチングリーダー」に名称が変更されました。オンライン講座、または各団体が実施する集合講習(1日)を受講することで取得可能です。

また、2022年に新規養成が終了した「スポーツリーダー」の資格を持っている人はインターネット申請で取得できます。

応募資格:18歳以上。地域におけるスポーツグループやサークル等において、上位資格者を補佐する者として基礎的なスポーツ指導や運営にあたる者またはあたろうとする者。
受講費用:18,040円(オンライン)
集合講習は実施団体により異なる。

スタートコーチ(競技別・バレーボール)

地域スポーツクラブやスポーツ少年団、学校の部活等において上位資格者と協力し安全な指導・運営ができる資格

スタートコーチには競技別指導者資格(バレーボール)、スタートコーチ(スポーツ少年団)、スタートコーチ(教員免許状所持者)の3種類があり、それぞれ別の資格となっています。

応募資格:18歳以上
受講費用:実施団体が定める

バレーボールコーチ1(旧公認バレーボール指導員)

地域スポーツクラブやスポーツ少年団、学校の部活等においてコーチングスタッフとして活動できる資格。

バレーボール指導者としての基礎知識と技能を有し、安全で効果的な活動を提供できる者に付与されます。(旧公認バレーボール指導員)

応募資格:18歳以上。都道府県バレーボール協会が認める人物。
受講費用:実施団体が定める

バレーボールコーチ2(旧公認バレーボール上級指導員)

地域スポーツクラブやスポーツ少年団、学校の部活等において、監督・ヘッドコーチなど責任者を務めることができる資格

指導計画を作成し、安全かつ効果的な指導を実行、評価、監督できる技能を持つ人に付与されます。また、コーチ同士の関わりや成長を支援する立場の人のための資格でもあります。(旧公認バレーボール上級指導員)

応募資格:20歳以上。都道府県バレーボール協会が認める人物。
受講費用:実施団体が定める

バレーボールコーチ3(旧公認バレーボールコーチ)

トップリーグや実業団チームなどでコーチを務めることができる資格。

ブロックおよび全国レベルの選手・チームに対して指導を行える技能を持った人に付与されます。(旧公認バレーボールコーチ)

応募資格:22歳以上。都道府県バレーボール協会が推薦し、JVAが認める人物。
受講費用:実施団体が定める

バレーボールコーチ4(旧公認バレーボール上級コーチ)

日本スポーツ協会が公認するバレーボール指導者資格の最上位。トップリーグや実業団、ナショナルチームのコーチとして活動できます。

国際大会レベルの選手やチームに対し、指導を行う人に付与されます。

応募資格:25歳以上。バレーボールコーチ3を取得しており、都道府県バレーボール協会が推薦し、JVAが認める者。
受講費用:実施団体が定める

JVA公認講師

公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)が公認するバレーボールの指導者資格のことです。

JVAは日本国内においてバレーボール界を統括し代表する団体。競技の普及と振興を図ることを目的としています。

資格概要

JVA公認講師とは、JSPO、JVA主催の各種資格取得講習会、研修会、バレーボール教室等で指導を行うための資格です。

原則としてJSPOバレーボールコーチ3またはコーチ4の資格保有者であり、JVA加盟団体の推薦を受けた人のみ受講できます

そのため、全国・国際大会レベルのチームおよび選手を指導できる技能を持った人のための資格といえます。日本国内で活躍できるフィールドを広げるために取得する指導者が多いようです。

参考:公益財団法人日本スポーツ協会 指導者の資格

国際バレーボール連盟(FIVB)公認コーチ

国際バレーボール連盟(FIVB)が認定する指導者資格です。

FIVBはバレーボールの国際競技連盟。本部はスイスに置かれ、インドアバレーボールだけでなくビーチバレーボールも統括しています

バレーボールワールドカップやバレーボール世界選手権など世界的な公式大会を数多く主催しています。

資格概要

FIVB公認コーチの資格を取得することで、活躍できるフィールドを海外まで広げることができます。資格取得のためには、連盟が主催する講習会を受講する必要があります。

国外で約2週間実施され、英語・フランス語・スペイン語で講習が行われます。講習会の最後で実技・筆記試験を受けて合格するとFIBA公認コーチの資格が付与されます。

階級はレベル1(初級)・レベル2(中級)・レベル3(上級)の3つに区分されています。取得の条件として、原則的に日本スポーツ協会コーチ3・コーチ4の有資格者であることが求められます。

JVA公認講師と同様、トップレベルの選手・チームを指導するレベルを有する指導者向けの資格です。

また、申請書のやり取りをする中で、開催国からなかなかレスポンスをもらえないといった事例が多く聞かれているようです。そのため、余裕を持って申請や準備をしておいたほうがよいでしょう。

参考:公益財団法人日本スポーツ協会 指導者の資格

研修会や講習会に参加してスキルアップを目指そう

指導者資格を取得した後も、自ら学び技能を維持・向上し続けることが理想です。

選手たちは練習を行い日々レベルアップしていくため、指導者も同じように技能を高め知識を増やしていくことで、よりよいチーム運営が実現するはず

日本バレーボール協会では、下記のような講習会および研修会を実施しています。

  • 日本スポーツ協会 公認スポーツ指導者養成講習会
    各階級ごとに全国の会場で開催。
  • 全国小学生指導者講習会
    小学生を対象とする指導者向けの講習会。全国5会場で開催。
  • ソフトバレーボール養成講習会
    アクティブリーダー養成講習会とマスターリーダー養成講習会(更新研修会)の2種。前者は全国15会場にて、後者は大阪府にて開催。
  • 公認指導者資格更新研修会
    「都道府県別指導者研修会」「全国中学生バレーボール指導者研修会」「日本実業団バレーボール連盟全国指導者研修会」を全国で開催。
  • ビーチバレーボール指導者スキルアップ研修会
    ビーチバレーボールの指導者向けの研修。全国2会場で開催。

また、協会では以下のような児童向けの大会や教室も開催しています。指導対象が子どもの場合は、ぜひこちらの事業もチェックしてみてください。

  • 幼稚園・保育園ソフトバレーボール実施支援事業
  • アンダー10キッズ交流 バレーボール大会支援事業
  • Vリーグ選手と一緒にバレーボール教室~みんなでバレーボールをやってみよう~
  • 全国小中学生一貫バレーボール教室
  • 中学生ビギナー大会

いずれの講習・研修の開催内容は毎年変更されます。年度によっては開催されない可能性もあります。最新情報は下記のページを確認してください。

参考:日本バレーボール協会 講習会・研修会

指導者資格を取得するメリット

チーム力の向上

バレーボールはチームスポーツです。指導者が質の高い指導を行うことにより、チーム力は高まります。

日本スポーツ協会によると、「自らがスポーツ文化を理解し、プレーヤーとお互いに尊敬し合い、プレーヤーの立場に立ち、サポートできる人」とされています。

スポーツの技術や戦術だけに特化した指導をするのではなく、スポーツを行う姿勢やスポーツマンシップ、フェアプレイの心などの道徳規範なども指導できる人=指導力が高いと評価され、チーム力を高めていくことができると考えられています。

選手との信頼関係を築きやすくなる

指導者資格を有していることで、選手をはじめとする関係者に安心感を与えることができ、信頼関係を構築しやすくなります

先に紹介したような知名度の高い資格を有していれば、指導者として一定の技能や知識を有していることの証明になります。

ただ「バレーボールの経験があります!」と伝えただけで、信用を得ることはなかなか容易ではありません。

また、指導者と選手の信頼関係はプレーを行う上で必要不可欠です。選手たちに「このコーチなら安心して任せられる」と感じてもらうために、指導者資格は役に立つはずです。

人間力を高められる

指導者資格を取得することにより、人間力を高めることができます。資格取得のための講習会や、その後に受講する研修などを通し、最新の情報やルールについて学ぶことができます。

公認指導者を名乗る以上は、選手と同じく常に自己研鑽が必要です。学びの場が多く設定されていることは有資格者の強みともいえるでしょう

また、研修やセミナーには多くの指導者が集まります。本を読んだだけでは分からなかったことも、同じ立場の指導者の話を聞いたり意見交換をする中で分かるかもしれません。

時には自分とは異なる考え方や指導法のコーチと出会うこともあるでしょう。その出会いが刺激となり、自分の指導法を見直すきっかけにもなります。

就職の際に強みになる

実業団などのコーチを目指す人はもちろん、バレーボール関係、スポーツ関係の仕事に就きたい人にとって、指導者資格は有利になります。

たとえば、バレーボールの関連用品を製造販売しているメーカーに勤務する場合、指導者資格を有している人はぜひ採用試験の場でアピールしましょう。

バレーボールに対する深い知識と確かな技術を持った専門性の高い人材であることを証明できます

スポーツマンシップについて学べる

指導者資格を取得する過程で、スポーツマンシップについて学ぶことができます。スポーツマンシップとは、スポーツに携わる人が身につけるべき競技精神のこと。

日本スポーツ協会では、「尊重」「勇気」「覚悟」を備えた人をスポーツマンと定義しています。

公認指導者たちには、選手たち1人ひとりがこのスポーツマンシップに基づいて競技に参加できるよう指導していくことが求められています。

まとめ

バレーボールの指導者資格を取得することで、信頼を得ることができ、担当するチームのレベルアップにも繋がります。

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