2024.10.22

野球用具職人の仕事とは?有名メーカーや仕事内容を紹介

野球では、バット、グローブ、ボールなどさまざまな道具を使用します。本記事では、野球の用具を一つひとつ製造する職人の仕事にフォーカスし、就活に役立つ情報をまとめました。

野球関係の仕事に興味がある方や、野球用具職人を目指す方はぜひ最後までご覧ください。

 野球用具職人の仕事とは?

野球界の仕事と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、やはり野球選手ではないでしょうか。そんな野球選手を陰で支えているのが野球用具の職人たちです。

バット、グローブ、ボール、スパイク、ユニフォームなど、野球をするために必要なアイテムは意外と多いのです。

現在、日本国内だけでも様々な野球用具メーカーが存在しています。同じ道具であっても素材や形状、重量はメーカーによってさまざまです。

造り手たちは改良に改良を重ね、選手たちがパフォーマンスを最大限発揮できる野球用具を製造・開発してきました。

アイテムや企業によって製造方法は異なります。大規模なメーカーでは機械製造が大半ですが、職人が一つひとつ手作業で作っている用具もあります。

また、「職人」と一口に言っても仕事内容は様々です。市場調査や企画段階から開発に携わる人もいれば、製造作業だけを専門的に行なっている人もいます。

小さな企業の場合は、開発・製造業以外の業務を職人が兼務していることも珍しくありません。

どんな用具があるの?製造方法は?

それでは、野球用具とは一体どんなものがあるのか、製造方法とともにご紹介していきましょう。

  • バット•••高校野球までは金属バット、大学生以上は木製バットを使用するのが通例です。木製バットは職人が木材を削り出して製造します。
  • グローブ•••牛革を縫製してグローブを作ります。革の素材や質感、重量などを見極める力が試されます。
  • ボール•••ウールを巻いた芯と牛革を組み合わせて製造します。革を縫い合わせる作業は人の手によって行われます。
  • スパイク•••野球で使用する靴のこと。靴底に金属製のスパイクが付いているタイプが一般的です。少年野球では樹脂製やゴム製のスパイクが使われることもあります。

 野球用具職人になる方法

野球用具職人になるためには、大きく分けて4つの道があります。

職人に弟子入りする

1つは、職人に弟子入りする方法です。個人で事業を営む職人のもとに弟子入りをお願いし、知識や技術を磨いて一人前になるまで修行します。

メリットは、弟子の数が少人数であれば1対1で技術を教えてもらえる可能性が高く、スピード感を持って成長していけること。

デメリットとしては、弟子という立場のため高い給料は期待できないことです。

職人によっては、住み込みで働かせてくれる可能性もありますが、時代と共にそういった募集は少なくなっているようです。

修行を終えて独立した後は、自分で事業を営んだり、大手メーカーに勤務したりといった選択肢もあります。また、その職人の事業を継ぐ人もいます。

メーカーに就職する

最も一般的な選択肢がメーカー勤務です。

スポーツメーカーや、野球用具を専門的に取り扱っている企業に就職し、製造部などに所属することで職人として経験を積むことができます

野球用具を扱っているメーカーについては後述しますが、国内だけでも様々なメーカーがあります。よって、規模や扱っている商品もさまざまです。

野球以外のスポーツ用品を製造しているメーカーに行けば、より幅広い分野の知識と技術を習得することが可能です。

メーカーに勤めるメリットは、収入が比較的安定していること。固定給のメーカーがほとんどのため、毎月決まった給料をもらうことができます。

ただし、製造以外の業務に携わる可能性もあります。

特に新人時代は希望した部署に配属することができず、総務や広報などの部署で商品について知るところからスタートすることもあるでしょう。

「すぐに製造に携わりたい!」「できるだけ製造のみやりたい」と考えている人は、小規模な企業に就職することをおすすめします。

スポーツメーカーに就職をお考えの方は、ぜひ以下の動画もご覧ください。

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個人で開業する

個人で開業するという選択肢もあります。

しかし、まったく製造に携わったことがない未経験者が最初から1人で野球職人として稼いでいくのはあまり現実的ではありません。

もしくは、外部の野球用具職人に製造業を委託し、メーカーを立ち上げるといったことも可能です。

いずれにせよ、他のメーカーや職人のもとで経験を積んだ上で独立開業したほうが事業が軌道に乗りやすいでしょう。

アルバイトスタッフとして店舗で経験を積む

「自分に野球用具職人の適性があるか分からない」「まずは業界の温度感を知りたい」という人におすすめなのは、アルバイトスタッフとしてメーカーや洋品店などで働いてみることです。

野球用具を取り扱っている会社や店舗で働くと、業界の最新情報に触れることができたり、人気のアイテムや売れ行きについても肌で感じることができるでしょう。

アルバイトスタッフのため製造に関わることは難しいと思いますが、全くの未経験者にとっては敷居が低い選択肢かと思います。

また、学業や他の仕事との掛け持ちもしやすいです。

 仕事内容は?

市場調査

市場調査は、ものづくりをする上でとても重要です。適切な販売戦略を立てるためには、情報収集と分析が必要です。

企業によっては専任のマーケターがいる場合もありますが、小さな企業であれば職人が市場調査を行うこともあります。

対象となる人に対してインタビューを行ったり、顧客に対してアンケートを行うことでデータを得ることができます。

打ち合わせ

製造を行うにあたり、打ち合わせも行います。

社内での打ち合わせだけでなく、実際にクライアントの野球選手と打ち合わせを行っている職人もいるようです。

どんなアイテムを欲しているか丁寧にヒアリングをし、要望を実現するものをつくっていきます。

製造

職人の専門性を発揮できる分野です。機械と手の両方を使い作業していきます。ものによっては完成までに数週間ほどかかる場合も。

細やかな作業が多く、重さや大きさはとてもシビアです。正確性が求められる作業といえます。

販売

小規模事業者であれば、職人自ら販売を行うこともあります。造り手が表に出ることで、顧客にも安心感を与えられるメリットがあります。

近年は対面の販売だけでなくオンラインを活用した販売も当たり前になってきました。ECサイトなどを上手く活用すると、全国展開のチャンスが広がります。

 どうやったらなれる?必要な資格や学歴は?

野球用具職人になるために必要な資格はありません。無資格であっても製造に携わることは可能です。

大企業に就職する場合は合否が学歴に左右される可能性が高く、4年制大学を卒業した後に勤務する人が多いです。

また、野球経験もマストではありませんが、学生時代に野球部に所属していた人などは就職の際に有利になる可能性が高いでしょう。

野球用具を作る上で、野球をしていた経験は活かせるはずです。

 野球用具職人のやりがいとは?

野球用具職人として活躍している人たちは、下記のようなやりがいを感じているようです。

  • 自分が作った道具を有名な選手が使ってくれているのが嬉しい。
  • 自分の作ったものがテレビに映るので、家族に自慢できる。
  • 勝利に貢献できたという実感が強い。
  • 野球界の有名な人と話ができた。
  • 用具の企画・開発に携わりながら、野球の面白さをどんどん知っていける楽しさがある。

好きな野球に携われることは、野球好きにとって大きなやりがいでしょう。ものづくりが好きな方も、自分の作ったものが長くたくさんの人に愛用してもらえることは、この上ない喜びといえます。

 野球用具職人に向いている人

野球経験者

野球経験のある人は、職人の仕事をする上で有利になることが多いです。

例えば、バットやボールを実際に使った経験があるからこそ、「もっとこうしたほうが使いやすい」とか「こんな風に改良できるのでは?」といったアイデアも生まれるはず。

また、野球経験があるということで、周囲からも一定の信頼を得ることができるでしょう。野球用具をつくる部署において、野球経験者は貴重な存在といえます。

野球業界を応援したい人

野球業界が大好きで応援したいという気持ちがあることは、用具職人の仕事をする上で必要不可欠です。

もしも野球経験がなかったとしても大丈夫です。

観戦することが好きで、選手たちを応援したいと思ったから野球用具の職人になったり、メーカーで製造に携わる人もいます。

「好き」という気持ちは、ものづくりをする上で大きなモチベーションになるのです。

選手たちを影で支えたい人

職人の仕事を地味に感じる人もいるかもしれませんが、野球用具職人はいわば縁の下の力持ちです。選手たちが表舞台で輝くために欠かせない裏方の専門職といえるでしょう。

選手たちの勝利に貢献したいという気持ちがある人は適任といえます。

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アイデア力がある

アイデア力がある人は、ものづくり業界で活躍することができます。

既存の常識に捉われず発想を転換していける人が、時代に即した新しい商品を生み出していくことができるのです。

若手の意見が通りやすい風通しの企業に就職すれば、自分のアイデアを製造や開発の中にどんどん活かしていけます。

手先が器用

バッドを木から削り出したり、ボールの革を縫い合わせたり、野球用具をつくる過程で手先を使う細かい作業があります。

手先が器用な人は、用具職人の仕事を楽しくこなすことができるかもしれません。ただし、不器用だから職人になれないというわけではないので安心してください。

現代は機械によって製造できる用品も増えています。「手先は不器用だけど、マシンには強い!」という職人もいます。

ICTや海外の知識に富んでいる

職人の業務というとアナログな印象があるかもしれませんが、近年はICTが導入されてきています。

また、海外展開をしているメーカーも多いため、海外の知識や英語力のある人は重宝される傾向にあります。

いずれにせよ一昔前の常識を打ち破るものですが、野球文化そして職人の技術を次世代に広めていくためにも大切なことと考えられています。

 野球用具の製造に注力しているメーカー6選

ここからは、野球用具を製造している6つのメーカーをご紹介します。ぜひ就活の参考にしてください。

MIZUNO

誰もが知る有名なスポーツメーカー。大阪に本社を構え、野球以外にも様々なスポーツ用品を開発しています。アスリート御用達のアイテムも多数あります。

野球分野では、ボール、グローブ、バッド、バッグ、ヘルメットなど野球関連のアイテムを幅広く製造販売しています。

直営店限定アイテムなども開発しており、ファンの多いメーカーです。

参考:ミズノ

久保田運動具店

大阪に本社を置く、野球のグローブ製造を主とするスポーツ用品メーカー。

1936年(昭和11年)に「久保田運動具店」を開店し、その後は「地元の野球人のたまり場」として愛されてきました。

阪神タイガースの選手たちとパートナーシップを結び、アドバイスをもらいながら企画・製造を行なっているのが特徴です。

参考:久保田運動具店

SSK

野球用品をメインに扱うスポーツ用品メーカーです。複数の球団のプロ野球選手とプロアドバイザリー契約を結んでいます

野球以外にもサッカーやアウトドア用品も製造・販売しています。

参考:SSK

アシックス

1949年創業の大手スポーツメーカーです。「健全な身体に健全な精神あれかし」という創業哲学が有名です。

スポーツ用品の製造販売以外にも、スポーツミュージアムやスポーツ工学研究所を構え、日本のスポーツの発展に大きく貢献している企業といえます。

アシックスのスパイクをはじめとするアイテムは、プロ野球選手たちも愛用しています。

参考:アシックス

ハタケヤマ

大阪市に本社を置く野球用品専門メーカーです。「野球を愛する全ての人のために」という理念を大切にし、職人が一つひとつ丁寧につくりあげた野球用品を販売しています。

一般の方向けにオーダーメイドの用品を製造しているのが特徴です。

参考:ハタケヤマ

ZETT

野球用品をメインに扱うスポーツ用品卸業者です。

ベースボールとソフトボール用品を扱う「ZETT」をはじめ、バスケットボールウェアの「コンバース」アウトドア用品の「カナディアンイースト」など多様なブランドを展開しています。

参考:ゼット株式会社

 まとめ

野球経験のある人や野球が大好きという人は、ぜひ自身のポテンシャルを活かして就活を進めてみませんか?

スポーツ関係の仕事を探している人は、アスリートエージェントがおすすめです。

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