相撲関係の仕事7選！力士や行司以外にもある？

相撲関係の仕事といえば、力士を最初にイメージする方が多いのではないでしょうか。

実は力士以外にも、様々な相撲関係の仕事があります。本記事では、代表的な相撲関係の仕事や適性についてご紹介します。

相撲関係の仕事7選

相撲界には、力士以外にも多様な役割を持つ仕事があり、それぞれが相撲を支える重要な役割を果たしています。以下に代表的な6つの仕事を詳しくご紹介します。

力士

力士は相撲界の象徴であり、最も注目される職業です。

力士の仕事は、相撲部屋での日々の稽古、年6回の本場所での取り組み、そして地方巡業でファンとの交流を通じて相撲文化の普及に努めることです。

特に若手力士は厳しい稽古に加え、相撲部屋での掃除や食事準備（ちゃんこ当番）など、生活のすべてが稽古と自己鍛錬に捧げられます。

力士は番付によって収入が異なり、出世するほど給与や待遇が向上するため、番付の上昇を目指して日々努力を重ねる必要がある厳しい世界です。

行司

行司は、土俵上での相撲取り組みを進行させる審判役です。勝敗の判定はもちろん、力士や懸賞の紹介、取り組みの決まり手の発表など、試合運営の全体を担います。

行司には年齢や経験に応じた階級があり、土俵外では、番付作成や事務作業、地方巡業での渉外業務など、幅広い業務をこなします。

行司は細やかな作業や長時間の立ち仕事に耐える忍耐力が求められる職業です。

呼び出し

呼び出しは、力士の名前を独特の節回しで呼び上げる役割を担い、土俵作りや維持、取り組みの進行サポートなどの裏方業務を行います。

呼び出しの主な仕事は力士の紹介ですが、土俵上の安全や進行を支えるための細かな準備も重要です。

例えば、取り組みがスムーズに行われるよう、塩や水、タオルなどを準備したり、力士の負傷時には救護活動を行ったりします。

呼び出しは相撲部屋に所属し、行司や親方の指示の下で働くことが多いです。

床山

床山は、力士の髷（まげ）を結う専門職です。髷は力士の象徴であり、特に関取の「大銀杏（おおいちょう）」と呼ばれる髷は、技術が要求される結い方です。

床山は力士の髪質や好みに合わせて最適な結い方を提供し、髷を通じて力士の個性を引き出します。床山になるには3年以上の養成期間があり、技術を磨くことで一人前となります。

熟練の床山は力士との信頼関係が深く、長年同じ力士を担当することもあります。

若者頭

若者頭は、主に幕下以下の若手力士を指導・監督する役割です。稽古の指導だけでなく、生活面のサポートや心のケアも行い、力士が健全に成長するためのサポートをします。

若者頭は親方の代理として未成年力士の監督や健康管理、怪我の対応なども担当し、力士の成長に欠かせない存在です。

また、本場所では取り組み進行を補佐する業務や、控え力士の管理、表彰式の進行なども担当します。

力士の世話役ともいえるポジションで、多くの経験が求められます。

相撲部屋運営

相撲部屋運営は、相撲部屋全体の運営を担う仕事です。力士たちの練習環境を整えるためのサポートを行います。経理や事務作業、スポンサー対応、広報活動なども担当します。

運営者は力士や親方とのコミュニケーションが重要です。部屋を円滑に運営するために、さまざまな調整を行います。

相撲界の伝統やルールを理解しつつ、外部との連携をしっかり図ることが求められる職業です。

コーチ

コーチは、力士たちの技術向上やメンタルケアを担当します。力士の稽古内容を考え、日々のトレーニングをサポートするだけでなく、怪我の予防やメンタル面のケアも行います。

コーチは元力士が多く、豊富な経験と知識を生かして若手力士の成長を促します。コーチの役割は力士の稽古や試合でのパフォーマンス向上に直結しており、彼らの成功に大きく貢献する重要な役割です。

相撲関係の仕事をする上で有利になる資格

相撲関係の仕事をする上で有利になる3つの資格について解説します。

新弟子検査

力士として相撲界に入るためには、新弟子検査に合格する必要があります。この検査では、体格や体力、健康状態が重視されます。

検査に合格すると、日本相撲協会に登録され、正式に力士として認められます。なお、合格前の弟子は「見習」と呼ばれます。

＜新弟子検査受検の基本となる受験資格＞

• 中学校卒業以上
• 23歳未満
• その他、身長や体重の基準が設けられている。

参考：日本相撲協会

公認相撲コーチ

公認相撲コーチは、日本相撲連盟競技者育成プログラムに基づき、都道府県内レベルで、競技者の発掘、育成にあたる指導者を養成する役割を担います。

日本スポーツ協会の講習を受講し、試験に合格することで取得できます。

講習では指導理念や指導者の役割、安全管理などの基礎理論に加え、相撲の基本動作や体力トレーニング、審判実技といった実技面についても学びます。

受講条件	・20歳以上 ・都道府県相撲競技団体の推薦を受け、本連盟の承認を得た者
受講料	・共通科目18,900円　 ・専門科目10,500円

参考：日本スポーツ協会

相撲検定

相撲検定は、一般社団法人日本相撲振興会が主催する、相撲愛好者や相撲に興味のある人を対象とした相撲に関する知識を深めるための検定試験です。

試合のルールや歴史などの理解が必要とされ、ファンや業界関係者にも人気の資格で、相撲の伝統文化を次の世代へ継承する目的で設立されました。

オンライン上でいつでも・誰でも気軽に受験でき、取得後は相撲の魅力を伝えるアンバサダー的な存在として活躍できます。

３級から参段まで階級があり、受験料は階級ごとに定められています。（5,000〜8,000円）

参考：相撲検定

相撲関係の仕事に必要な適性は？

相撲関係の仕事に就くには、特別な技術や資格が必要な場合もありますが、それ以上に重要なのが「適性」です。

ここでは、相撲界で成功するために必要な適性を詳しく見ていきましょう。

忍耐力や向上心が強い

相撲の世界は非常に厳しい環境です。長時間の稽古、強い競争意識、結果を求められるプレッシャーに耐えるためには、強い忍耐力が不可欠です。

さらに、自分を高めようとする向上心を持ち、継続して努力できる人が相撲界で活躍するための鍵となります。

相撲をやる・みるのが好き

相撲に対する興味や情熱は、相撲界で働くための大きなモチベーションとなります。

相撲の歴史やルール、技術などに詳しくなればなるほど相撲の仕事に対する理解が深まり、より充実感を感じることができるでしょう。

試合を見ることが好きな人や、技を学びたい人にとっても相撲界は魅力的な場所です。

共同生活が苦にならない

相撲部屋では、力士や関係者と共同生活を送ることが一般的です。

共同生活の中では、他人と密接に協力しながら生活を続ける必要があり、相手への気配りや協調性が求められます。

人との距離が近い環境に慣れている人は、相撲部屋の生活にもすぐに適応できるでしょう。

コミュニケーションが得意

相撲界は伝統や礼儀を重んじる環境です。上下関係が厳しく、先輩や親方との円滑なコミュニケーションが重要です。

特に、相撲部屋や試合運営の中では様々な指示が飛び交い、それを迅速に理解し行動に移すために、コミュニケーション能力が不可欠といえます。

相撲関係の仕事に関するQ＆A

ここからは、相撲関係の仕事にまつわるよくある質問をご紹介します。

Q. 女性でも相撲関係の仕事に就ける？

相撲界には伝統的な制約がありますが、力士以外の仕事には女性でも就ける職種があります。

例えば、相撲部屋の運営スタッフや広報担当、事務職など、女性でも相撲業界を支える重要な役割を担うことが可能です。

相撲イベントの運営や関連グッズの販売なども、女性が活躍できる分野です。

Q.相撲未経験でも相撲関係の仕事に就ける？

相撲未経験者でも、相撲界で働くことは可能です。力士や行司の職種には経験が必要ですが、相撲部屋の運営スタッフやイベントスタッフなど、未経験でも始められる仕事は多くあります。

興味があれば、ボランティア活動や相撲関連のイベントに参加することで、相撲界の雰囲気を体験し、人脈を広げるのも良い方法です。

Q.相撲関係の仕事に就くやりがいとは？

相撲関係の仕事に就くことで、日本の伝統文化を支え、多くの人々に感動を与える役割を果たせます。

相撲界は厳しい一方で、達成感ややりがいも大きい世界です。力士の成長を間近で支えたり、試合運営を成功させたりすることで、貢献感や喜びを感じることができます。

また、相撲は日本のみならず、世界中で注目されている競技であり、国際的な交流や貢献のチャンスもあります。

相撲関係の仕事の探し方

相撲界での仕事を見つけるためには、さまざまな方法があります。一般的な求人情報サイトには出てこないことが多いため、特定のリソースを活用することが大切です。

ここでは、相撲関係の仕事を探すための具体的な方法をご紹介します。

インターネット・SNS

相撲関係の仕事を探す際には、インターネットやSNSが非常に役立ちます。

相撲協会や各相撲部屋の公式ホームページ、また相撲イベントに関する公式アカウントを定期的にチェックすることが重要です。

特にTwitterやInstagramなどのSNSではリアルタイムの情報が流れるため、新しい求人やイベントスタッフ募集などの情報を見逃さないようにしましょう。

相撲ファンが集まるコミュニティやフォーラムにも、非公式の求人情報や仕事の紹介が投稿されることがあります。

学校からの紹介

相撲に関わるスポーツ関連の専門学校や、体育系の大学では、相撲関係の仕事やインターンシップの紹介を行っていることがあります。

スポーツ学科やフィジカルトレーニングのカリキュラムを持つ学校では、相撲界とのつながりを持つことも多く、進路指導やキャリアセンターを通じて求人情報を得られる可能性があります。

自分の学校が相撲関係のコネクションを持っているかどうかを確認して、積極的に利用しましょう。

知人からの紹介

相撲界は、伝統的な業界であり、人的ネットワークが非常に重要です。相撲関連のイベントやコミュニティに積極的に参加し、相撲関係者とのつながりを持つことが大切です。

例えば、地方巡業や相撲部屋の見学会などに参加すると、そこで親方や力士、スタッフと知り合う機会が生まれます。

知人の紹介によって、インターネットでは得られない裏情報や新しい求人にアクセスできる可能性があるでしょう。

エージェントサービスの活用

スポーツ業界に特化した人材エージェントを利用するのも、相撲関係の仕事を見つける一つの方法です。

エージェントを利用することで、個別のキャリアカウンセリングや求人情報の提供を受けられ、効率的に仕事を探すことができます。

経験者向けの求人だけでなく、未経験者でもチャレンジできる仕事も紹介されることがあるので、まずは登録してみるのもよいでしょう。

「アスリートエージェント」はアスリートの就職支援に特化したエージェントサービスです。

相撲関係の仕事をはじめ、アスリートの特性を活かせる求人情報を豊富に紹介することが可能です。インターネット上には公開されていない非公開求人もあるため、ぜひ登録してみてください。

スポーツ業界に特化した人材エージェントについては、以下の動画でも詳しく解説しています。

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まとめ

相撲は日本の伝統競技であり、他のスポーツと比べて業界独自の文化やルールが色濃いのが特徴です。就職先を探す際に「何から始めたらいいの？」と立ち止まる人も多いでしょう。

就職先探しで悩んでいる方は、ぜひアスリートエージェントをご利用ください。スポーツ分野に特化したキャリアカウンセラーが、親身になってあなたの就活の相談に乗ります。

もちろん登録・利用は無料です。「まずは何からスタートしてよいか悩んでいる」という方もお気軽にご相談くださいね。