2024.11.21

ダイビングインストラクターになるには?仕事内容や必要な資格を紹介

「ダイビングインストラクター」は、マリンスポーツの楽しさを伝える魅力的な仕事です。

一方、水難事故などの危険と隣り合わせであることから、就職するために資格取得が求められます。

本記事では、ダイビングインストラクターになるための流れやライセンスの取得方法についてご紹介します。

「ダイビングインストラクターになるにはどうしたらいい?」とお考えの方は、ぜひ最後までご覧ください。

INDEX

ダイビングインストラクターになるには?

ダイビングインストラクターになるためには、適切な流れに沿って目指す必要があります。基本的な流れは以下のとおりです。

①体験ダイビングツアーに参加する

まずは体験のダイビングツアーに参加をします。日本国内でもダイビングショップが多くの体験ツアーを開催しています。

魅力や楽しさを実感するだけでなく、健康面や体力面に問題がないかを確認しましょう。

②ダイビングライセンスを取得する

次に、ダイビングライセンス(Cカード)の取得を目指します。

各ダイビング指導団体では、潜水可能な海域や深さによりさまざまなグレードのライセンスが用意されています。

③ファンダイビングツアーに参加する

ライセンスを取得したら、ファンダイビングツアーに参加しましょう。ライセンスのグレードにより潜水できる深さが異なります。

上位の資格を取得するためには多くの本数の経験数が必要になるため、ステップアップを目指してチャレンジしましょう。

④試験に合格し、インストラクターライセンスの取得する

③までの経験からよりプロを目指したい場合には、ダイビングインストラクターライセンスの取得を目指しましょう。

各指導団体が認定するショップにより、学科や実技などの講習が開催されているのでチェックしてみましょう。

⑤ダイビングショップへの就職・起業

ダイビングインストラクターライセンスを取得したら、ショップの求人情報をもとに就職を目指します。

ダイビングインストラクターの仕事内容

ダイビングインストラクターの仕事は、ダイビングに関わるさまざまな仕事を担います。

メインの仕事のひとつは、観光客などの初心者ダイバーにダイビングの魅力を伝える仕事。訪れたダイビングスポットの魅力を伝えます。

また、ダイビングライセンスの取得を目指す人向けの指導や、インストラクターに指導をすることも主な仕事内容です。

また、ダイビング器材の管理や販売をする店舗業務も業務ないようの1つ。仕事の中でも時間を割く業務になるため、陸上でも多くの時間を割くこととなります。

このように、ダイビングインストラクターの仕事内容はさまざまであることが分かります。

スキューバインストラクター、マリンスポーツインストラクターとの違い

ダイビングインストラクターと似た仕事に「スキューバインストラクター」や「マリンスポーツインストラクター」があります。

「スキューバインストラクター」は、ダイビングインストラクターとほぼ同じ意味になるため、大きな違いはありません。

一方で「マリンスポーツインストラクター」は、シュノーケリングや水上バイクなどのマリンスポーツを指導します。

そのため、両者はインストラクターでも異なり、マリンスポーツの資格や経験が求められます。

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ダイビングインストラクターになるためには資格が必須

ダイビングインストラクターになるためには、認定団体から資格を取得する必要があります。

ダイビング指導団体にはPADIやNAUI、BSAC、SSIなどさまざまな種類があります。

各団体の資格取得には、基本的にどこも十分なスキルや知識、経験が求められますが、詳細については事前に確認をしましょう。

ダイビングは事故など危険を多く伴うマリンスポーツです。経験やスキル以外にも、器材や海に関する専門知識が求められることを念頭においておきましょう。

ダイビングインストラクターライセンスのランク

オープンウォータースクーバインストラクター(OWSI)

ダイビングインストラクターにはさまざまなライセンスのランクがありますが、中でも一番初めに取得するライセンスに「オープンウォータースクーバインストラクター(OWSI)」があります。

すでにダイブマスター(DM)を取得していることが前提で、「インストラクター開発コース(IDC)」と「インストラクター試験(IE)」の受験に合格することで取得できます。

この資格を取得していることで、体験ダイビングからダイブマスターコースまでを実施できるようになります。

参照:オープンウォータースクーバインストラクター

マスタースクーバダイバートレーナー(MSDT)

「マスタースクーバダイバートレーナー(MSDT)」の資格は、5種類以上のPADIのスペシャルティインストラクター資格を取得することが取得条件になります。

より特殊な水中写真やナイトダイビングなどの活動を教えるための資格です。

資格申請には、オープンウォータースクーバインストラクター(OWSI)の資格取得と、25名以上のPADIダイバーを認定していることが必要となるので、必要条件をクリアして臨みましょう。

参照:マスター・スクーバ・ダイバー・トレーナー

IDCスタッフインストラクター(SI)

IDCスタッフインストラクターコースをクリアしたダイバーに与えられるライセンスです。

IDCスタッフとは、インストラクターを志す人に知識やスキルの向上をサポートする人員で、自社でインストラクターを養成する際などに取得が求められます。

ライセンス取得後には、PADIアシスタントインスタクターコースを単独で開催可能。受講するためには、マスタースクーバダイバートレーナー(MSDT)の取得が条件になります。

参照:IDCスタッフ・インストラクター

マスターインストラクター(MI)

「マスターインストラクター(MI)」は、PADIのダイビングインストラクターにおいて最高ランクに値するライセンスです。

取得には、インストラクターとして2年以上経過していることや、150名以上のダイバーの認定、基本的なコースの全プログラムの実施経験をもつインストラクターであることなど、厳しい条件をクリアすることが求められます。

過去6カ月以内に規準違反がないことなども条件となるため留意しましょう。

参照:マスター・インストラクター

コースディレクター(CD)

「コースディレクター(CD)」は、PADIダイビングインストラクターを指導するトレーナーに与えられるライセンスになります。

全世界のダイビングインストラクターの中でも、ひと握りのダイバーのみに与えられる、最も難易度が高いランクです。

取得にはアメリカのPADI本部の「PADIコースディレクタートレーニングコース(CDTC)」に参加する必要があります。

世界中で年に数回しか開催されないPADIコースディレクタートレーニングコース(CDTC)への参加と、参加のために他のコースディレクターや地域のPADIスタッフから推薦をしてもらう必要がある点でも難易度の高いランクです。

参照:コース・ディレクター

ダイビングインストラクターになるためにあると便利な資格

潜水士

ダイビングインストラクターになるためにあると便利な資格に「潜水士」の資格があります。

潜水士の資格は、水中での工事や救助活動など潜水作業をする際に必要な国家資格です。試験内容は筆記試験のみで、本人確認ができれば誰でも受験可能。

海上自衛隊員や海中建設作業員などが、知識を取得したうえで受験することが多い資格です。

この資格を目指すことで、高気圧による人体への影響やリスク管理、潜水時の浮力や性質変化などが学べます。

インストラクター認定ライセンス

ダイビングインストラクターになるために役立つ資格に「インストラクター認定ライセンス」があります。

「インストラクター認定ライセンス」とは、ダイビングインストラクターとして活動するために有効で、ダイバーを安全に指導し、海洋環境での潜水技術を教えるための能力を証明するものです。

このライセンスは、ダイビング業界の公認団体(例: PADI、NAUI、SSIなど)が発行しており、取得するためには厳しい訓練と試験に合格する必要があります。

インストラクター認定ライセンスを持つことで、初心者ダイバーへの講習を行い、ダイビングの知識や技術を伝える資格が与えられ、安全管理の責任を負う立場となります。

また、このライセンスは世界的に通用するため、国際的なダイビングガイドとしてのキャリアも広がるでしょう。

スポーツ指導者

「スポーツ指導者」の資格も、ダイビングインストラクターになる際にあると役立つ資格です。

スポーツを安全にするための指導や、ケガ予防のための医療知識が学べます。新しく指導をはじめる人は、まずは「スポーツ指導基礎資格」を取得することが一般的になります。

スポーツを指導するプロフェッショナルの証明になる資格なので、ダイビングの指導の際の証明にも役立つでしょう。

ダイビングインストラクターになるにはいくらかかる?

ダイビングインストラクターになるためには高額な費用がかかり、一般的に50万〜100万円程度かかると言われています。

具体的には、インストラクターを目指すコースで20~40万円ほど、申請料や教材費は5万〜15万円ほど、自分専用のダイビング器材を揃える場合は20万〜50万円ほどかかる場合があります。

ダイビングインストラクターになるためには、これらの費用を合算して50万〜100万円程度が一般的な見積もりとなるでしょう。

仮に資格を取得した場合は、必要な保険料や年会費などもかかってくるため、ランニングコストも予算に入れる必要があります。

ダイビングインストラクターの年収・給与

ダイビングインストラクターの年収は、20代で300万円未満の人が多いようです。新人の頃は月収12〜15万円ほどで、給料水準は低めであることが現状です。

就職先によっては、インセンティブや賞与、固定残業代が別で支払われることもあります。

正社員の場合は、保険関係の福利厚生などは揃っているため安心です。給与面や季節により収入にムラがあることから、副業をしながらダイビングインストラクターとして勤めている人も多くいます。

参考:tcaeco.ac.jp

ダイビングインストラクターの就職先

ダイビングインストラクターのライセンス取得後の就職先は、インストラクターとして習得した知識や技術を活かすものが多くさまざまです。

ダイバーとして働く以外にも、以下のような就職先があげられます。

<ダイビングインストラクターの就職先>

  • ダイビングショップ
  • レジャーアクティビティの運営会社
  • リゾートホテル
  • 水族館

中には、「潜水士やCカードの取得者優遇」とされる求人もあるので、資格を持っていることが有利になる点にも留意して就職活動を進めましょう。

ダイビングインストラクターの将来性

ダイビングは体を使う仕事であり、体力的にきつくなる年齢になると転職する人も多くいます。

若いうちしかできない仕事であり各地で需要が高まっていることから、場所を選ばなければ就職しやすい仕事とも捉えられるでしょう。

一生ダイビングに関わる仕事がしたい人は、将来的にダイビングショップの運営をはじめるなど将来設計を明確にする必要があります。

ダイビングインストラクターの仕事が無くなる可能性は低いものの、海外就職や経営者として幅広い仕事に目を向けることも、長く働くために視野に入れると良いでしょう。

ダイビングインストラクターになるための方法

実習が豊富な学校へ通う

ダイビングインストラクターを目指すためには、専門知識や技能が身につけられる学校に通うこともひとつの方法です。

ライセンスを持っているだけではなく、専門知識をプラスで持っていることが強みになることも。

大学や短大、専門学校で必要な知識を身につけられますが、中でも実習が豊富な学校がおすすめです。
実習を通して、テキストでは学べないようなスキルが得られるでしょう。

多くの経験を身につけたダイビングインストラクターを目指したい人は、学校選びの参考にしてみてください。

ダイビングショップに所属して経験を積む

ダイビングインストラクターになるために、ダイビングショップで働きながら資格取得を目指す方法があります。

もちろん、実際のダイビングの指導などはライセンスを取得していることが必須になるため、働いているダイビングインストラクターの様子を見たりサポートに回ったりすることが前提となります。

先輩インストラクターたちからアドバイスをもらいながら資格取得を目指せることは、大きなバックアップにつながるでしょう。

スポーツに特化した就職エージェントに相談する

ダイビングインストラクターになるために、スポーツに特化した就職エージェントに相談する方法があります。

エージェントに相談することで、ダイビングインストラクターを目指すためのアドバイスや就職先の提案など幅広いサポートが受けられます。

特に、スポーツに特化した就職エージェントであれば、これまでの就職相談者への対応経験や実績を活かして適切なフォローが期待できます。

「周りにダイビングインストラクターの先輩がいない」「目指したいけど何から始めたらいいのか分からない」といった小さな相談からでも、まずは相談することをおすすめします。

おすすめのエージェントについては動画でもわかりやすく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。

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ダイビングインストラクターに向いている人の特徴

ダイビングインストラクターはどんな人に向いているのでしょうか。ここでは、ダイビングインストラクターに向いている人の特徴についてご紹介します。

海が好きな人

ダイビングインストラクターは、海に対する強い愛情や興味を持ち、海中環境での活動を楽しめる「海が好きな人」に向いています。

ダイビングインストラクターは日常的に海での仕事を行うため、海の美しさや神秘を心から楽しめる人が向いています。

海が好きであれば自然環境への関心も高く、海洋生物やサンゴ礁の保護活動にも積極的に関われるでしょう。

また、海の変化に敏感かどうかも重要です。

海況や天候の変化を感じ取り、状況に応じた安全管理が求められるため、海への愛情と同時に海で発生するリスク管理を怠らない姿勢が必要です。

こうした「海が好き」という情熱が、インストラクターとしての活動を長く続け、学び続ける原動力にもなり、ダイバーへの指導にも積極的に取り組めるでしょう。

体力がある人

ダイビングインストラクターは「体力がある人」にも向いてる職業です。

ダイビングは身体的にハードな活動であり、指導を行うインストラクターは高いレベルの体力が求められます。

インストラクター自身がダイビングを行うだけでなく、受講生の安全を守り、必要に応じてサポートする役割を担わなければなりません。

さらに、時には連続して何本も潜ったり、重い機材を持ち運んだり、水中での緊急時に生徒を助けたりするスキルが含まれるため、持久力や筋力が必要です。

水中での体温保持も体力に依存する面があり、特に寒冷地でのダイビングでは体力が不足すると体調を崩しやすくなります。

体力があることは、ダイビングインストラクターとして安全かつ快適な指導を続けるために非常に重要であることを覚えておきましょう。

人とコミュニケーションを取ることが好きな人

人とコミュニケーションをとることが好きかどうかも、ダイビングインストラクターに必要な要素です。

ダイビングを教える場面において、受講生やダイバーとの円滑なコミュニケーションは不可欠です。

インストラクターは、初心者から経験者まで幅広いダイバーに対して、ダイビングの基本技術や安全に関する知識をわかりやすく伝える必要があります。

そのため、相手の理解度や不安に寄り添い、丁寧に説明する姿勢が求められます。

特にダイビングは水中という特殊な環境で行われるため、言葉だけではなく、非言語的なコミュニケーション(ジェスチャーや目配り)も重要です。

水中では言葉が使えないため、事前の打ち合わせや水中でのサインによるやり取りがスムーズに行えることが大切です。

コミュニケーションを楽しめる人は、受講生の疑問や不安に迅速に対応でき、学びの意欲を高める環境を提供できるため、指導者として大きな強みとなるでしょう。

まとめ

ダイビングインストラクターになるには、経験を積みライセンスを取得するなど険しい道のりであることをご紹介しました。

危険と隣り合わせであるからこそ、求められるスキルも多くなります。

本格的にダイビングインストラクターを目指したい方は、スポーツに特化した「アスリートエージェント」にお気軽にご相談ください。

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