ゴルフキャディとは？仕事内容や必要な資格、年収について解説

ゴルフのキャディとはどんな仕事なのかご存知でしょうか。ゴルフが好きな方の中は、ゴルフキャディに興味がある方も多いでしょう。

ゴルフキャディは、働き方やスキルによって年収が変わります。キャリアアップ制度がある職場もあるため、女性に人気の職業です。

本記事では、キャディの仕事内容や必要な資格、平均年収などを解説します。

ゴルフキャディとは？

ゴルフ規則によると、ゴルフキャディとは「規則に従ってプレイヤーを助ける人」といわれています。つまりゴルフキャディとは、ゴルフプレーヤーのサポート役のことです。

ゴルフキャディの起源は18世紀のスコットランドにあります。もともとはプレーヤーのクラブやバッグなどの荷物運び役として雇用されたスタッフのことでした。

もともとゴルフキャディは女性の仕事でした。ゴルフ場の近くに住んでいる農家の主婦が、農業の傍らパートでゴルフキャディとして働いていたのです。

近年は男性のゴルフキャディも増えており、就職の際は性別を問わない求人が一般的です。

なお、日本で初めてできたゴルフ場である神戸ゴルフ倶楽部では少年キャディが活躍していました。

現代のゴルフキャディは、荷物運び以外にもさまざまな役割を担っています。その1つが、プレーヤーの安全を守ること。

プレー中に怪我や事故がないように見守り、危険があれば排除します。また、プレーヤーが快適にゴルフを楽しめるように気配りをするのもゴルフキャディの仕事のうちです。

そして、プレーヤーに対してゴルフに関する助言を行うこともあります。

コースの特徴を伝えたり、風向きに関する情報を提供したり、初心者に対して基本的な技術を教えることもあります。

そのため、ゴルフキャディとして働くにはゴルフに関する知識が必須となります。

また、プレー時間外にもゴルフ場の整備や後片付け、事務作業や経理を担当することもあります。

なお、キャディの仕事をしながらフロントスタッフとしても働く人を「フロントキャディ」と呼びます。

このように、ゴルフキャディはマルチに業務を担当しているのです。

単なるお手伝いさんではなく、専門知識をもとにゴルフプレーヤーをサポートするプロといえます。

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ゴルフキャディの仕事内容

ゴルフキャディの仕事内容にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、ゴルフキャディの仕事内容について詳しく見てみましょう。

事前準備や事務作業など

プレイヤーがスムーズにラウンドを楽しめるようにするためのラウンド開始前の準備やバックオフィス業務を担うのも、ゴルフキャディの仕事です。

具体的には以下のような業務が含まれます。

ゴルフバッグの準備：プレイヤーのゴルフクラブやボール、必要な小物をチェックし、不足があれば補充します。また、クラブの汚れを確認し、必要に応じてクリーニングを行います。

コース情報の確認：当日の天候やコースコンディション、特に注意が必要なホールの情報を把握し、プレイヤーへのアドバイスに備えます。

プレイヤー情報の確認：担当するプレイヤーのスケジュールや特別な要望、プレースタイルを確認し、それに合った対応を準備します。

事務作業：ラウンド前後のスケジュール管理、プレイヤーの受付対応やスコアカードの準備などを行います。また、施設の運営に必要な簡単な記録や報告作業も含まれることがあります。

これらの事前準備や事務作業を丁寧に行うことで、プレイヤーが快適にプレーできる環境を整え、キャディとしての質の高いサービスを提供することができます。

コースを快適にまわるためのサポート

ゴルフキャディは、コースを快適にまわるためのサポートを行います。

プレイヤーがラウンド中に快適にプレーできるように、適切なクラブ選びや距離のアドバイスを行い、コースの状況やグリーンの傾斜を説明しながら戦略的なプレーを支援します。

さらに、使用後のクラブを清潔に保ち、ボールの位置や状態を管理することでスムーズな進行をサポートします。

プレイヤーの疲労を軽減するために、飲み物やタオルなどを用意しつつ、進行ペースを調整し他の組との間隔を保つことで全体の流れを整えるのも仕事です。

プレイヤーがプレーに集中できる環境を整え、ゴルフの楽しさを最大限に引き出す役割を果たすことは、ゴルフキャディの重要な役割です。

プレーのアドバイス

ゴルフキャディは、プレイヤーが最適なショットを選択し、戦略的にコースを攻略できるようにサポートすることもあります。

キャディはコースの特徴や天候、風の強さ、地形などを把握しており、それに基づいてプレイヤーに適切なアドバイスをします。

例えば、次のホールの距離や障害物の位置、フェアウェイの広さなどを考慮し、どのクラブを選べば最適かを伝えるといった内容です。

また、ショットの打ち方やターゲットの選定についても助言を行い、プレイヤーがミスを最小限に抑えられるように導きます。グリーン上では、傾斜や芝目の読み方をアドバイスして、パットを成功させるためのサポートも行います。

キャディはプレイヤーにとって信頼できる相談相手であり、冷静にアドバイスをすることでプレイヤーがより良い判断を下し、スコアを伸ばす手助けをします。

ゴルフキャディの主な就職先

ゴルフキャディの多くは、ゴルフ場で正社員やパートタイマーとして働いています。

中にはゴルフキャディ専門の派遣会社に登録し、そこから各ゴルフ場へ派遣されるという働き方をしている人もいます。

また、少数派ではありますが、フリーランスになってゴルフ場や関連企業と業務委託契約を結ぶという働き方も可能です。

そして、ゴルフキャディの最高峰ともいえる働き方がプロキャディです。

プロゴルファーの担当キャディとなり、試合においてサポートをする役割を担います。

1人の選手の専属キャディとなる場合もあれば、大会ごとにさまざまな選手を担当する場合もあります。

応募すれば誰でもなれるというわけではなく、プロゴルファーや関連企業から直接スカウトされて担当キャディになるケースがほとんどです。

ゴルフキャディの年収

平均年収

キャディの給料は働き方や地域によって大きく異なります。全体としての平均年収は345〜387万円、月収はおよそ25万円です。

以下、働き方と地域別にも紹介します。

＜働き方別平均年収＞

• プロキャディ：480〜1000万円以上
• 正社員：238〜350万円
• 出来高制（1ラウンドごと）：216〜288万円
• アルバイト・パート：172〜212万円

＜地域別平均年収＞

北海道：378万円
青森：336万円
岩手：378万円
宮城：420万円
秋田：336万円
山形：378万円
福島：378万円
茨城：420万円
栃木：420万円
群馬：420万円
埼玉：378万円
千葉：420万円
東京：588万円
神奈川：462万円
新潟：378万円
富山：378万円
石川：420万円
福井：420万円
山梨：378万円
長野：420万円
岐阜：378万円
静岡：420万円
愛知：462万円
三重：420万円
滋賀：420万円
京都：420万円
大阪：504万円
兵庫：420万円
奈良：420万円
和歌山：378万円
鳥取：378万円
島根：378万円
岡山：420万円
広島：420万円
山口：420万円
徳島：420万円
香川：378万円
愛媛：378万円
高知：378万円
福岡：420万円
佐賀：336万円
長崎：378万円
熊本：378万円
大分：378万円
宮崎：336万円
鹿児島：378万円
沖縄：336万円

引用：平均年収.jp

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給料の仕組み

ゴルフキャディの給料は、月給・時給の「固定給」、1ラウンドごとに発生する「出来高給」、プロキャディに適用されることが多い「年俸制」などがあります。

ゴルフ場に勤務する場合は固定給が大半です。

フリーランスの場合は出来高給が適用されることがありますが、「お客様1人につき5,000円」といったように金額が決められています。

給料の仕組みについては、就職先や契約先に事前に確認したほうが後々のトラブルがなくなるでしょう。

ゴルフキャディの代表的な働き方3種類

ゴルフキャディの働き方は大きく分けて3種類です。どのような特徴があるか、1つずつ解説していきましょう。

ハウスキャディ

特定のゴルフ場に務めるキャディのことを「ハウスキャディ」と呼びます。また、フロント業務も兼任するハウスキャディのことを「フロントキャディ」と呼ぶこともあります。

ハウスキャディがサポートする対象は、主に一般のお客様。

プライベートでゴルフを楽しむ人たちと共にコースを回り、安全にプレーするためのアドバイスをしたり、荷物を運んだり、ゴルフクラブの受け渡しを行います。

通常は、プレーの準備からお客様の見送り、後片付けまでがハウスキャディの仕事です。

お客様のレベルは様々で、初心者もいればプロ級の技術を持っている人も。

また、目的も「技術をさらに向上させたい」という人もいれば「ただ楽しみたい」という人もいます。多様なお客様と出会える楽しみもある反面、そこが難しさと感じる人もいるでしょう。

また、1つのゴルフ場に勤務するためコースに詳しくなれる点はハウスキャディの強みです。コースの地形や危険な箇所を熟知しているからこそ、的確な助言が可能になります。

ハウスキャディの求人は未経験者可能なものが多く、就職してからしっかりと研修体制を組んでいるゴルフ場がほとんどです。

ゴルフのルールからカートの運転方法まで教えてもらえるため、ゴルフ未経験者も活躍できる職種ですが、やはりゴルフの知識や技術があれば強みになります。

また、フルタイムだけでなくパートや時短勤務など働き方の選択肢が多いため、育児中や介護中の人も働きやすいといえます。

プロキャディと比較すると年収は低くなりますが、安定収入を得たい人のニーズはかなえてくれるでしょう。

プロキャディ

プロゴルファーをサポートするプロキャディ。1人の選手と契約する働き方と、大会ごとに選手と契約する働き方があります。

1人の選手と契約する場合は、トーナメントにも帯同して選手を支えます。

もともとハウスキャディとして活躍していた人が、選手からスカウトされてプロキャディになるというパターンが多く、キャディとしての経験年数やスキルが重視されます。

また、自分自身もゴルフ経験者のキャディのほうが有利になる傾向があります。

選手専属のキャディになると練習から試合まで付きっきりになり、拘束時間も長いです。しかし、選手の活躍を身近で支えることができるやりがいの大きな仕事といえます。

また、トレーナーやドクター、その他のスタッフと連携しながら働くためゴルフ以外の知識も身につけることができます。

「ハウスキャディからさらにキャリアアップしたい！」という思いを持っている人は、実績をつくったり業界関係者との情報交換を行い、プロキャディを目指してみるのはいかがでしょうか。

派遣キャディ

派遣会社に登録してゴルフ場に派遣されるという働き方もあります。

1つのゴルフ場だけでなく、さまざまなゴルフ場に足を運び、知識を増やすことができるのが強みです。

経験値を上げたい人、キャディとしてのスキルアップを狙っている人は、派遣キャディとして活躍するのもおすすめです。

ゴルフキャディになる方法とは？必要な資格はある？

ゴルフキャディになる方法

ハウスキャディになる方法は、ゴルフ場が出している求人に応募するのが一般的です。派遣キャディの場合は派遣会社に登録をします。

プロキャディになるには、選手や選手が所属する会社からスカウトを受けます。プロキャディの公募は希少です。

一般のお客様を相手にするキャディの場合、学歴や年齢、資格の有無は問われないことがほとんどです。

ゴルフキャディに必要な資格

ゴルフキャディとして働くために必須となる資格はありませんが、取得しておいたほうが有利になる資格はあります。1つは普通自動車免許です。

ゴルフキャディはゴルフバックなどを乗せたカートを運転します。ただ、ゴルフ場内は公道ではないため免許を持っていなくてもカートを運転することはできます。

就職後にカートの操縦研修を導入しているゴルフ場も多いので安心してください。

運転免許を持っていればカートの操縦にもすぐに慣れることができるでしょう。運転免許を持っている人は、ぜひ履歴書に書いてアピールしてみてください。

そして、もう1つは一般社団法人プロキャディー協会の認定資格です。比較的新しい資格ですが、自分のスキルの証明になります。

取得条件などは非公開となっているため、詳細は協会にお問い合わせください。

参考：一般社団法人プロキャディー協会

ゴルフキャディがキャリアアップを狙うには？

養成校や講習会で基礎を学ぶ

ゴルフキャディは未経験でもできる仕事ですが、ゴルフの知識と技術を持っている人はよりよいサポートが可能になります。

キャディの養成校に入学して本格的にスキルを身につけたり、ゴルフ場が主催するキャディ向けの講習会に積極的に参加して勉強の機会をつくりましょう。

知識が豊富になるほどゴルフを楽しむことができ、お客様を楽しませることにも繋がるでしょう。

特別手当のある仕事をする

早朝・夜間手当、雨の日手当、ハイシーズン手当など、ゴルフ場によってキャディに特別手当をつけている場合があります。

この手当は、より難しい条件のときに課されるため、手当のつくコースを担当することで経験値を積むことができます。年収アップとスキルアップを狙いたい人におすすめです。

教育担当者になる

ハウスキャディとしてキャリアアップしたい場合、新人の教育担当になるという選択肢があります。

キャディの監督を行うキャディマスターという役職もあり、経験を積んでキャディマスターを目指す人も多いです。役職に応じた手当てがつくため、年収アップにも繋がります。

プロキャディになる

プロキャディはプロ選手のサポート役。ゴルフキャディの中でも特に高い専門性が求められます。

キャディとして最高峰を目指したい人にとって、プロキャディは憧れの職業ともいえます。また、年収（年俸）が高いことも魅力です。

ゴルフキャディに向いているのはどんな人？

コミュニケーションが得意な人

ゴルフキャディはお客様にゴルフを楽しんでもらうのが仕事です。そのため、常に笑顔を絶やさず気持ちの良い接客をすることが求められます。

コースを回る際は会話をしてお客様を楽しませることも必要です。

そのため、コミュニケーション能力の高い人やおもてなしの心を持っている人はゴルフキャディとしての適性が高いと考えられます。

体力がある人

ゴルフキャディは重いゴルフバッグを運んだり数時間かけてお客様と一緒にコースを歩きます。また、猛暑や極寒の中、時には雨の日にも仕事をします。

そのため、体力や忍耐力があり力仕事が得意な人のほうが向いている職業といえます。

体育会系の部活に所属していた人やスポーツ経験のある人はゴルフキャディとして活躍できる可能性が高いです。

ゴルフの知識が豊富な人

ゴルフキャディの仕事をする上でゴルフの知識は欠かせません。

ゲームのルール、マナー、コースの見方など基本的なことを知っていないとよりよいサポートができないからです。

また、安全なプレーをするための知識や応急手当ての手法も知っておいたほうがよいでしょう。

就職後も研修やセミナーに参加し、ゴルフキャディとして知識を増やしていくことをおすすめします。

ゴルフキャディの仕事に就く方法

ゴルフキャディはゴルフプレイヤーにとって欠かせない存在です。ゴルフキャディの仕事に就くにはどのような方法があるのでしょうか。

求人サイトから応募する

ゴルフキャディの仕事に就くための一つ目の方法は、インターネット上の求人情報を掲載している専用のサイトからキャディ職の採用情報を見つけ、応募する方法です。

多くの求人サイトでは、勤務地や給与、雇用形態などの条件を検索できる機能があり、自分の希望に合った職場を効率的に探せます。

求人サイトには、ゴルフ場運営会社や派遣会社が掲載するキャディの求人が多く見られ、未経験者歓迎の求人も豊富にあります。

サイト上で履歴書や職務経歴書を登録したり、オンラインでの簡易な応募フォームに必要事項を入力したりすることで応募が完了します。

また、一部の求人サイトでは、企業と直接メッセージのやり取りや、面接日程を調整するシステムも用意されているため、スムーズなやり取りが可能です。

アスリートエージェントのサイト上では、スポーツに特化した求人情報を豊富にご紹介しています。

スポーツに関する求人情報として、ゴルフキャディの仕事も見つけやすく、効率的に就職活動を進めることができるでしょう。

知人・友人の紹介を受ける

知人や友人から仕事の紹介を受けるのも、ゴルフキャディの仕事に就くための方法の一つです。

一般的な求人応募よりも信頼性が高く、採用につながる可能性が高いのが特徴です。

知人や友人がすでにゴルフ場で働いている場合、職場の雰囲気や具体的な仕事内容について直接聞くことができるため、事前に職場の理解を深められます。

また、紹介を通じて採用される場合、雇用側も信頼できる人物からの推薦と捉えることが多く、選考がスムーズに進むことがあります。未経験でも基礎的なことを教えてもらえる可能性が高く、業務をスタートしやすい環境が整えられる場合もありますよ。

紹介を受けるには、知人や友人に自分がキャディの仕事に興味があることを積極的に伝え、職場で紹介可能な求人があるかを相談するとよいでしょう。

直接的な繋がりが採用のきっかけとなり、キャリアの第一歩を踏み出す手助けとなることがあります。

転職エージェントを使う

転職エージェントを使うのもおすすめの方法です。

転職エージェントは、求職者と企業をマッチングするサービスで、無料でサポートが受けられることが一般的です。

転職エージェントを利用することで、希望条件やスキルに基づいた非公開求人を含む幅広い求人情報を提案してもらえるため、自分では見つけにくい仕事に出会える可能性があります。

また、キャディ未経験の場合でも、エージェントが経験を考慮した適切な求人を紹介してくれるため、初心者でも応募しやすい環境が整っています。

さらに転職エージェントでは面接対策や条件交渉などのサポートを行っていることが多く、入社後のミスマッチを防ぐ役割も果たします。

そのため、キャディの仕事が初めての人や、具体的な求人情報を効率よく見つけたい人にとって、この方法は非常に有効な選択肢といえます。

中でも、アスリートエージェントはスポーツ業界に特化した転職エージェントです。これまで数多くの転職希望者をサポートしてきた実績をもとに、ゴルフキャディの仕事の紹介や転職サポートについても安心して相談いただけます。

ゴルフキャディを目指したい人は、ぜひアスリートエージェントにご相談ください。

まとめ

ゴルフキャディは多様な働き方が魅力的な職業です。スキルを増やすほど将来の可能性も広がります。ぜひ得意分野をアピールして就活をしましょう。

スポーツ関係の仕事を探している人は、アスリートエージェントがおすすめです。

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