2024.08.14
【例文付き】部活で培った「協調性」を就活の自己PRで使うときのポイント
「協調性」は、ビジネスにおいて重要な要素の一つです。部活で協調性を培ったエピソードがある方は、積極的にアピールしてみましょう。
本記事では、「協調性」について徹底解説します。部活で得た協調性をしっかりアピールするために、自己PR作成のポイントや例文を分かりやすく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください
INDEX
「協調性」とは?

協調性とは、自分とは異なる考え方や立場の人を尊重し、協力しながら目標達成に向けて行動できる力を意味する言葉です。
組織で活動する中で価値観の相違はよく起こります。
そんな時に相手の意見を尊重しながらも自分の意見をしっかりと伝え、円滑なコミュニケーションを図ることができる人のことを「協調性のある人」と言います。
協調性を活かすことで組織のチーム力が高まり、仕事がスムーズに進んだり問題を解決に導くことができます。
ただし、協調性は誤認されやすいので注意が必要です。なんでも周りに同調すること=協調性ではありません。
多数派の意見に従うのではなく、自分の意見や価値観も持ち、軸がぶれずにいることも大切な要素です。
利害や立場の異なる人とも協力しながら目標を達成するには、適切な意見交換が不可欠です。同調するだけのコミュニケーションにならないよう気をつけましょう。
ビジネスの場面で協調性が求められる理由

コミュニケーション円滑化のため
協調性は円滑なコミュニケーションを行う上でなくてはならない要素といっても過言ではありません。
特に営業職や接客業は人と顔を合わせて会話をすることが多い職種です。
相手の意見を汲み取り、円滑なコミュニケーションをとることができるスキルは武器となります。
また、社内の風通しをよくしたり、従業員の働きやすさに繋がるという理由でも協調性は重視されています。
職場内に協調性の高い人がいると、周囲の人間関係が円滑になりやすく、働きやすい職場になる可能性が高いのです。
従業員のモチベーションアップや離職率低下にも貢献できます。
チームワークの向上のため

協調性が高い人がチーム内に存在すると、様々なメリットがあります。
分からないことや困ったことがあった際に気兼ねなく相談できたり、ディスカッションの機会が自然と増えることでチーム全体の気運も高まるはず。
協調性のある人は信頼も得やすいため、メンバーから協力を得やすくリーダーに選ばれることも多いです。
逆に、いつもピリピリした雰囲気で人の意見を聞かず、周囲を緊張させてしまうような協調性のない人がチームにいると、意見交換などもしにくくチーム全体の士気が下がってしまいます。
メンバーへの適切な気配り、目配りができる人のほうが、チームをまとめていくことに長けているのです。
組織力を高め、事業を成長させるため

協調性の高い人がいると、活発な意見交換をしやすい環境が整い、その結果として会社にイノベーションが発生します。
今までにないアイデアは会社全体を成長させたり、大きな躍進のきっかけとなることもあるでしょう。
協調性の高い人が多く、社員がフラットな関係を構築できている企業は成長スピードが早いともいわれています。
また、昨今はダイバーシティ経営も推進されており、多様な思想やバックボーンを持った人材が1つの組織に集まるようになっています。
一人ひとりのスキルを経営に活かすには、相互理解を深める組織づくりが重要です。そんなときに協調性の高い人材は重宝されるでしょう。
企業が求める「協調性がある人」の特徴
企業が求める「協調性がある人」の特徴には、どんなものがあるのでしょうか。ここでは、協調性がある人の特徴についてご紹介します。
聞き上手な人
聞き上手といっても受動的ではなく、積極的に質問や相槌を交えてコミュニケーションを取れる人のことをいいます。
聞き上手な人は相手の話をうまく引き出すことができます。そのため、本当に望んでいることや悩みの本質について相手自身に話させることができ、営業職やコンサル職に向いています。
また、適切な質問ができるのも特徴です。たとえば営業の場では、適切な質問をすることで話をリードし、契約に繋げていくことが可能です。
常に冷静な人

協調性のある人は、穏やかで冷静である傾向が強く、ビジネスの場では取引先の相手にも好印象を与えることができます。
また、たとえ自分の意見と異なることを言われても、頭ごなしに否定せず最後までじっくりと話を聞くことができます。
社内のディスカッションの場においても、冷静さを持つことでコミュニケーションが円滑になります。
規則を守ることができる人

協調性を意識している人は、日頃から規則を重んじる傾向にあります。
組織で働く以上は規則を守って行動する必要があり、規則違反をすることでチームワークが崩れてしまったり組織に不利益を与える結果に繋がります。
ルールを尊重し、他者に迷惑をかけないように行動するのは、全員が気持ちよく働く上で大切なことです。
リーダーシップがある人

多様性を重んじる現代、企業では「協調型リーダーシップ」が求められています。
協調型リーダーシップとは、メンバー1人ひとりの個性を重んじ、すべての人が主体性を発揮して活躍できるように導く力のこと。
いわゆる「ワンマン社長」とは逆のイメージです。
リーダーはメンバーとコミュニケーションをしながら意思確認をし、一つの目標に向かうよう舵取りをします。
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人をフォローできる人

協調性のある人は、仲間のサポートやフォローが上手です。また、必要に応じて周囲に協力を求め、より強固なフォローを実現できます。
他の人の悩みを聞いたり心情を汲み取ることに長けているので、先回りしてサポートしたり、必要なタイミングで素早く手を差し伸べられるという強みもあります。
「この人は頼りになる」という人物がチーム内に一人いることは、会社にとっても武器になるはずです。
面接やESの自己PRで協調性をアピールするときのポイント

要点を最初に伝える
自己PRの文章を作成するときのポイントは、要点を最初に述べることです。
たとえば、書き出しは「私が学生時代の部活で培った強みは協調性です」といったように、冒頭で言い切ってしまいましょう。
根拠や補助的な説明、エピソードなどはその後に伝えます。
要点を最初に述べることで、相手にも伝わりやすくなり、話に興味を持ってもらえる可能性が高まります。
書き出しは工夫したほうがいいのか?と悩む方もいるかもしれませんが、書き出しこそシンプルに!が鉄則です。
具体的なエピソードを盛り込む

自己PRに、具体的なエピソードを盛り込むこともポイントです。協調性をアピールする上では、どのようなエピソードが考えられるでしょうか。
協調性をアピールするのであれば、部活の人間関係で学びを得た出来事や、リーダーを経験したこと、仲間をサポートしたことなど様々な関連エピソードがあるでしょう。
また、成功経験だけでなく失敗経験もアピール材料となります。
自己PRというと、成功経験だけを伝えるイメージがあるかもしれません。しかし、失敗経験こそ他者の共感を得やすく、オリジナリティのある文章が作成しやすいのです。
重要なのは「その失敗をどう活かしたか」「失敗から何を学んだか」まで述べることです。失敗経験のある人は、ぜひ深掘りして考えてみてください。
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仕事でどう活躍できるかを伝える

協調性を仕事にどう活かしていきたいかまで伝えることができると、より説得力のある自己PRになるはずです。
「この人は入社後の具体的なビジョンを持っているんだな」という印象を持ってもらえるかもしれません。
たとえば、部活で培った協調性を活かして海外への営業に力を入れていきたい、といった内容です。
仕事にどう活かすかを語るにあたり、企業の理念や展望について事前に調べておく必要があります。
企業研究を丁寧に行い、どんな事業をやっているのか・今後の展望をどう考えているのかまで把握しましょう。
その企業が求める人材をイメージする

企業は、会社にとって利益のある人材を採用したいと考えています。
そのため、どんなに学生時代の努力をアピールしたとしても、その企業のニーズに合っていなければ内定には繋がらないのです。
その企業がどんな人材を求めているのかを知るためには、インターンに参加したり、先輩から情報収集をするのが有効です。
また、就職エージェントに登録すると企業の傾向について教えてもらうこともできます。
効果的な自己PRの作り方については、以下の動画でも詳しく解説しています。ぜひ目を通してみてくださいね。
部活で身につけた協調性について伝える例文2選

(1)人間関係のトラブルを乗り越えたエピソード
私の強みは協調性が高いことです。これは、バレーボール部での経験により培ったものです。
当時、私は副キャプテンを務め、リーダーの補佐や後輩選手たちのサポートを積極的に行っていました。
しかしある年、1年生と上級生の間で意見の対立が発生しました。これまでは、毎日の練習の終わりにディスカッションを行い、現在の課題や新しい練習方法の提案、他校から得た気づきなどについて話し合っていました。
リーダーを始めとする上級生たちはその時間がチーム力の向上に繋がると信じていたのですが、1年生たちはディスカッションよりも実技の練習に時間を割きたいと主張したのです。
副キャプテンの私は双方の意見を聞いて伝達役をしたり、溝が深まらないようになるべく明るい雰囲気を作り出そうとしていました。
しかし、いま思えばそれは優柔不断な態度だったと反省しています。どちらにも良い顔をして、結果として問題解決には至りませんでした。
このままではいけないと思い、リーダーに相談し、部員全員で顔を付き合わせて話し合いをする機会を設定しました。
ただの言い争いになることを危惧し、お互いの考えを頭ごなしに否定せず尊重する気持ちを持つことをルールとして提案しました。
その結果、1年生も上級生も落ち着いてお互いの考え方を伝えることができ、「ディスカッションはこれまで通り行うが、全員が参加するのは週に2回のみ、残る3回は任意参加」という新しい取り決めが行われました。
意見の齟齬によるすれ違いは、おそらく社会人になっても起こることだと思います。私は部活でのこの経験を糧にし、ビジネスの場においても相手の意見を尊重する姿勢を大切にしていきたいと考えています。
御社から内定をいただけた場合は、チームの一員として事業に貢献していくことをお約束します。
(2)自分のアイデアを活かしてチームに貢献したエピソード
私は組織においてチームワークを向上させることや、そのアイデアを出すことが得意です。その根拠は、学生時代に所属していた卓球部での経験にあります。
私が卓球部に所属していた3年間、世の中はコロナ禍の真っ只中でした。そのため予定していた合同練習ができず、大会も延期になり、部員は自宅練習を余儀なくされました。
引退を控えていた私たちはそのことをとても悔しく思っていたのですが、後輩たちも同じ思いであると知り、なんとか以前のように全員で練習ができないかと考えました。
卓球は人同士の距離が近いため、同じ場所に集まって練習をするのは学校から禁止されていました。しかし、オンライン上でなら全員で同時に練習ができるのではないかと思いついたのです。
そこで、ビデオチャットツールを活用し、毎朝1時間「オンライン朝練」をしないかと呼びかけました。
最初は少人数でしたが、10人、15人と徐々に参加人数が増え、最終的には部員40人全員でオンライン朝練を実現できました。
続けていくうちに、オンラインの練習は部員の士気が下がりがちという課題にも気づき、チャットアプリを併用する提案もしました。
各々が自宅で練習したことをチャットアプリ上で報告し合い、成果を認め合ったり、必要に応じてアドバイスを行なったのです。
嬉しかったのは、そのアイデアが卓球部以外の陸上部や水泳部のメンバーにも伝染したことです。彼らも同じようにオンラインで繋がり、連帯感を得られたと喜んでいました。
学生時代のこの経験は私の財産です。どんな状況に陥っても、アイデア次第で仲間と繋がることは可能であるということを学びました。
当時、私たちが使っていたチャットアプリは御社のプロダクトです。私たちの繋がりを取り戻してくれた大切なアプリをさらに多くの人に知ってほしいという思いで、こちらの部署を志望しました。
御社、そしてプロダクトの発展に貢献できるよう頑張ります。
自己PRで「協調性」をアピールする際の注意点

部活動の経験を活かして、「協調性」をアピールしたいと考える学生が多いですが、気をつけたい注意点がいくつかあります。
ぜひ、自己PRを作成する際は以下のポイントを参考にしてください。
自慢話にならないようにする
自己PRで「協調性」をアピールする際は、自慢話にならないように注意しましょう。
自分が他人よりも優れていることを強調しすぎたり、自分の功績だけを一方的に語ったりするのではなく、チーム全体の成功や他人の貢献についても触れることが大切です。
以下の例で見ていきましょう。
<NG例>
「私はチームリーダーとして協調性を発揮し、全員が共通の目標に向けて協力し合える環境を作りました。私のチームを引っ張る力で、大会でも勝つことができたと自負しております」
<OK例>
「チーム全員がそれぞれの強みを活かし、意見を出し合う環境づくりを意識した結果、一緒に目標を達成できました。一人ひとりの意見を聞き、全員で同じ気持ちになれたことが、目標を叶えられた理由だと思っています。」
採用担当者が知りたいのは成し遂げた結果ではなくそれまでの過程です。
具体的なエピソードを交える際には、自分の役割と共にどのように貢献したのかを具体的に説明しましょう。
自分一人で成し遂げたように聞こえない工夫をすることが大切です。
「協調性」を意味する別の表現に言い換えてみる
自己PRを作成する上で「協調性」という言葉が何回も出てくると文章が重たく読みにくくなってしまいます。
言葉の重複を避けるために、協調性の別の表現を交えてみましょう。どのような言い方があるかご紹介します。
<協調性の別の言い方>
- 周囲を巻き込む力
- 傾聴力
- 人間関係を構築する力
- 調整力
- 調和的
- 順応力
- 他者を尊重する力
- 人に寄り添う力
ありきたりな表現を避けるために、自分の経験に則った素直な表現を使うのもよいでしょう。
表現が不安な場合は、転職エージェントなど第三者のアドバイスを頼りにしてみることをおすすめします。
部活で身につけた「協調性」をうまく自己PRに取り込む方法

せっかく部活で「協調性」を身につけたのであれば、うまく自己PRに取り込みたいですよね。ここからは、部活で身につけた「協調性」をうまく自己PRに取り込むための方法をご紹介します。
徹底的に自己分析・他己分析を行う
部活で身につけた「協調性」をうまく自己PRに取り込むためには、徹底的に自己分析・他己分析を行いましょう。
自己分析・他己分析を行うことで、自分の強みや経験を深く理解し、それを他者の視点から確認できます。
自己分析では具体的なエピソードを洗い出し、部活での役割やどのような結果に結びついたかを、経験を通しての学びを踏まえながら整理します。
他己分析では、自分に関係のある人(部活の仲間や顧問の先生など)から意見をもらい、自分の役割や貢献について他者の視点から確認します。
自己分析の結果と他己分析の結果を比較することで、自分では気づいていなかった強みや改善点が見つかるでしょう。
自己分析と他己分析の両方を自己PRに取り込めば、自己評価に留まらない客観的な評価ができます。
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特に自己PRは、客観的な視点から意見を取り入れることでよりよいものに仕上がります。
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まとめ

今回は、部活経験で得た「協調性」を自己PRとしてアピールするときのポイントについて解説しました。
部活の経験は、就活において大きな強みになります。自分自身の経験をどのように言語化すればよいかかわからなくなったら、ぜひ就職エージェントに相談してアドバイスをもらいましょう。
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