2024.10.30
サッカーエージェントの仕事内容と必要なスキルを解説!
サッカーエージェントは、サッカー選手の代理人としてさまざまな業務をこなす仕事です。サッカーエージェントはサッカーが好きなだけでなく、専門知識や交渉力などが求められます。
この記事では、サッカーエージェントの仕事内容や年収、やりがいなどを解説します。
INDEX
サッカーエージェントってどんな仕事?

サッカーエージェントの仕事内容
サッカーエージェントの仕事の具体的な内容は、大きく分けて2つです。
1.契約交渉
選手とクラブの間での契約交渉を担当します。選手の代理人としてクラブとの条件を調整し、選手の利益を守ります。エージェントは選手の強みをクラブに伝え、適切な契約を締結する重要な役割です。
2.パーソナルサポート
選手の成功を支えるため、様々な方法でサポートを提供します。例えば、スポーツメーカーとの契約を取り決めて選手にスパイクなどの装備を提供するように働きかけをします。
選手は若くして世間よりも収入を多く得る一方、将来への不安を持つ選手もいるため気を配る必要があるでしょう。
例えば、選手にファイナンシャルプランナー(資金計画やアドバイスを行うお金のプロ)などの専門家を紹介して、経済的な問題に対処できるよう助けます。
選手たちが安心してプレーするためには、エージェントの役割はとても大切になります。
年収

サッカーエージェントの年収は幅広く、経験やクライアントの成功に影響されます。初年度の年収は約30万円から50万円程度で経験を積むと増加します。
成功したエージェントは年収が数百万円から数千万円に達することもあるでしょう。
主要な要因は契約の成功報酬であり、成功報酬は選手の移籍金や年俸の一部として支払われます。通常、選手の年俸の3〜5%が代理人料とされています。
さらに、クライアントの数や人気選手の代理権を持つことも収入を増やす要因です。高年俸の選手と契約し、年収が10億円以上に達することもあります。
しかし、サッカーエージェントは多忙な仕事で、海外の選手との関わりがある場合、時差を考慮して深夜に連絡を取ることもあり、試合映像を詳細に分析することもあるでしょう。
エージェントは努力次第で高収入を実現できる職業の一つですが、競争も激しいため成功には時間と努力が必要です。
働き方

サッカーエージェントの働き方として、主に2つの方法があります。
一つは、サッカーエージェント会社に勤めることです。ここでは、会社の一員として選手とチームの契約交渉やキャリアアドバイスを提供します。
もうひとつは、独立してサッカーエージェントとして活動する方法です。この場合、自分が直接選手と契約し交渉やアドバイスを行います。
つまり、エージェントは独立することもできますし、エージェント会社に所属することもあります。勤務条件はクライアントや契約によって異なり、柔軟な勤務時間と努力が求められるでしょう。
また、どちらの選択肢もサッカーエージェントになるための経験や知識が必要で、独立エージェントになるには多くの知識や信頼を築くことが大切です。
サッカーエージェントになるには?
エージェントになるためには競技によって異なる手続きが必要です。
サッカーエージェントになる場合、資格を取得した上で各国のサッカー協会に登録することが必要になります。
これまで日本国内では、資格は特別に必要なかったようですが、2023年9月末で「仲介人制度」が廃止され、2023年10月より「FIFAフットボールエージェント制度」が新たに導入されました。
それに基づき、日本国内では「JFAフットボールエージェント規則」が2023年10月1日に施行されました。※
FIFAフットボールエージェント制度は、FIFAによるライセンス制度です。このライセンスは、FIFAの試験に合格した人に授与されます。
つまり、このライセンスを持っている人だけが、国内でも国外でもエージェントの活動を行うことができるのです。
参照:公益財団法人 日本サッカー協会(フットボールエージェント制度)より
サッカーエージェントに必要なスキル
ここでは、サッカーエージェントになるために必要なスキルをご紹介します。
専門的な知識
プレーの分析や契約交渉には、専門的な知識が求められます。サッカーの細かいルールや戦術、相手チームや選手に関する知識を深めることが必要です。
知識を持っていれば、サッカーの試合や選手の成績を理解し、選手の強みと課題を評価できるようになるでしょう。
またプレーの情報だけでなく、契約や労働に関する法律など交渉に関する知識も必要です。
交渉力

エージェントは選手のために契約を交渉し、最善の条件を獲得する役割を果たします。
交渉力があるエージェントは、選手に有利な契約条件を獲得しやすく、成功報酬も増えることがあります。
交渉力を高めるためには、コミュニケーションスキルや戦略的なアプローチが必要です。
また、選手とクラブの要求をバランスよく調整し、双方にとって満足のいく結果を導く能力も求められます。そのため、エージェントは交渉力を養うことが大切です。
分析力

サッカーエージェントは、選手とクラブとの契約交渉や戦略策定が重要です。
エージェントは選手の得意なプレースタイルや課題を詳しく調べ、プレーの向上をサポートすることが役割です。
試合における相手チームや選手の情報を分析し、試合展望を考えることも大切になるでしょう。
これによって、選手は最高の実力を発揮しクラブとの契約交渉で有利な条件を手に入れることができます。分析力は戦略を練るのに役立ち、成功報酬を増やすことにもつながります。
エージェントは選手とクラブの必要なことをよく分析し、最高の結果を得るサポートをすることが大切です。
コミュニケーション力

サッカーエージェントには、コミュニケーション能力が必要です。
エージェントは選手、クラブ、そしてスポンサーやメディアと話をしなければなりません。選手との信頼を築くために、選手たちの望みを理解しアドバイスをする力が求められます。
一方でクラブとの交渉では、選手の要望をクラブに伝えて、良い条件を見つけるスキルも必要です。スポンサーやメディアとのやり取りでも、説得力のあるコミュニケーションが成功の秘訣になります。
緊張した状況でも冷静に話をして、全ての関係者が満足できる解決策を見つけることが大切です。
また、語学力(特に英語)を向上させることがコミュニケーション能力を高めるうえでも役立ちます。
サッカーエージェントのやりがい
選手との信頼関係を築ける
サッカーエージェントのやりがいは、選手たちとの信頼関係を築けることです。
選手たちは大事なキャリアについてエージェントに相談し、エージェントを信頼します。選手の目標を理解して最高の条件を見つけ出し、キャリアのお手伝いをします。
この信頼関係ができると、選手が成功するたびにエージェントもやりがいを感じることでしょう。選手が素晴らしい結果を収めると、エージェントも成功に報いられ、共に成長できるのです。
エージェントにとって、選手たちと信頼関係を築くことがとてもやりがいのあることで、選手の成功に貢献できることはとても価値があると感じることができるはずです。
選手の人生をサポートできる

サッカーエージェントの仕事は、選手に寄り添い一緒になって活躍を目指す縁の下の力持ちのような存在です。
選手たちの将来に向けて一緒に歩み、互いに信頼し合いながら目標達成に向かって協力することが何よりも楽しい部分です。
エージェントは選手の成功に向けて手助けし、成功の瞬間には誇りを感じます。
選手の成長と成功は、エージェントにとってのやりがいであり、他の誰かの人生に貢献できることは素晴らしい経験になるでしょう。
その他、サッカーに関わる仕事については以下の動画でご紹介しています。ぜひチェックしてみてください。
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さまざまな人と関われる
エージェントは選手やクラブ、メディア、スポンサーなど、様々な人たちと情報を共有し合い、お互いに協力します。
この仕事を通じて、さまざまな国や文化出身の人々と出会う機会があり、コミュニケーションスキルを向上させることができるでしょう。
選手との信頼関係を築きながら、異なる文化や考え方に触れ、広い視野を持つことができるのもポイントです。
エージェントは多くの人たちと協力し、成功へ向けて協力することで、さまざまな貴重な経験を積むことができ充実感を味わえるはずです。
日本の有名なサッカーエージェント

日本国内でも有名なサッカーエージェントがいます。下記でご紹介する方々は、自身のエージェント会社を設立し、その代表として活動しています。
最近では、日本のサッカー選手が海外クラブに移籍するサポートを積極的に行っており、日本サッカーの向上に大いに貢献しているのです。
田邊伸明
スポーツイベント会社勤務を経て、FIFAより選手代理人ライセンスの発行を受けたのち、サッカーエージェント界で活躍するようになりました。
サッカービジネス全般のコンサルティングや、JFA公認のコーチライセンスを取得するなど、サッカー業界における知識の幅広さも注目されています。
現在は、株式会社ジェブエンターテイメントの代表取締役として働いており、主な契約選手には冨安健洋(アーセナル(ENG))、浅野拓磨(ボーフム(GER))等がいます。
秋山祐輔
広告代理店でサッカービジネスに関わったのち、サッカー選手のマネージメントや海外放映権の交渉、獲得業務に従事し、FIFA選手エージェント試験を経てサッカーエージェントとしての活動を開始。
現在は株式会社SARCLEの代表取締役として、アスリート視点に立ったマネジメント業務に従事しています。
サッカーエージェントとして契約や肖像権管理だけではなく、イベントや広告の企画など、幅広い業務を手掛けています。
主な契約選手は、乾貴士(セレッソ大阪)、植田 直通(ニーム(FRA))、大迫勇也(ヴィッセル神戸)、南野拓実(リヴァプール(ENG))。
本田弘幸
プロサッカー選手の本田圭佑選手の兄、本田弘幸さんもサッカーエージェント界では有名です。
過去は、サッカー選手としても一目置かれる存在として脚光を集めていましたが、怪我でプロを引退。
後にFIFAの公認のエージェント資格を取得して、サッカーエージェントのプロに転身しました。
現在は、HERO株式会社を設立し、弟である本田圭佑(スードゥヴァ(LTU))をはじめ、中山雄太(ズヴォレ(NED))、安倍祐葵(バルセロナB(ESP))との代理契約をおこなっています。
まとめ
サッカーエージェントは、サッカー選手の代理人として契約交渉や包括的なサポートをします。
サッカーエージェントになるには、FIFAが定めるライセンス取得が必須条件となり、国内外で活躍するためには、各国のサッカー協会に登録する必要があります。
サッカーの知識だけでなく交渉力や分析力なども必要であることを理解しておきましょう。
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