2024.10.31

バレーボール審判の公認資格とは?取得方法を徹底解説

バレーボールの審判になるためには、資格が必要なのでしょうか。

ここでは、バレーボールの審判になるために必要な資格や取得方法について詳しく解説していきます。バレーボール経験を活かして就活をしたい人は必見です。

 バレーボールの審判とは?

バレーボールにおける審判(正式には「審判員」)は、試合の進行と判定を担う人のことをいいます。

試合の判定を行い、ハンドシグナルという動作によって判定内容を分かりやすく伝えるのが審判の役割です。

日本でバレーボール審判員として活躍するには、各地域にある協会や連盟に所属するのが一般的です。

審判の種類と役割

公式試合等において、審判は1人ではなく役割の異なる複数人で行われます。審判の種類や役割は以下になります。

  • 主審(ファースト・レフリー)
    試合の統括責任者。審判団および両チームに対し最高権限を持つ。他の審判員の誤審に対してオーバーコールができる。
  • 副審(セカンド・レフリー)
    主審の補佐。タイムアウトや選手交代の回数のコントロール、記録員のコントロールといった権限を持つ。
  • 記録員
    公式記録の作成を担う。規則に従っていないと判断した際は、主審や副審に合図を送る。
  • アシスタント・スコアラー
    記録員の補佐。スコアボードの表示が正しいかなどを確認する。
  • 線審(ライン・ジャッジ)
    主審の補佐。得点やメンバー、ローテーションに間違いや不正がないかチェックする。旗を使用してフラッグ・シグナルを送る。

資格は必要?なり方は?

V・プレミアリーグや、日本バレーボール協会が主催する大会、国体、その他の公式試合などで審判員として活動するためには、公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)が認定する審判員資格の取得が必要です。

詳しくは後述しますが、日本バレーボール協会が公認する審判員資格は全部で6種類。協会が主催する講習会を受講し試験に合格することで取得できます。

バレーボールの審判を目指す多くの人が競技経験者です。

競技規則を熟知し、多くの試合を経験した上で講習会を受講しています。受講を申し込む場合は、所属している都道府県のバレーボール協会に問い合わせるのが一般的な流れです。

また、国際バレーボール連盟公認国際審判員資格や都道府県協会公認審判員、アジアバレーボール連盟(AVC)公認審判員 といった資格も存在します。資格ごとに活躍できるフィールドが異なるのが特徴です。

 公益財団法人日本バレーボール協会(JVA)公認資格

資格概要

日本バレーボール協会が公認する資格は、名誉審判員、レフェリーインストラクター、A級審判員、A級候補審判員、B級審判員、C級審判員の6種類です。

いずれも競技規則(ルールブック)に則った知識および技能を習得している人に付与されます。

協会公認の審判員資格を持っていると、協会が主催する大会をはじめ、国体など規模の大きな公式試合で審判を務めることができます

資格取得条件や試験方法、受講年齢制限や費用、任期、担当できる大会は資格の種類ごとに異なるので受講前によく確認しておきましょう。

参考:日本バレーボール協会

名誉審判員

協会の審判活動に顕著な功績がある審判員に付与される資格です。主に後進の指導や助言を担う立場となります。

取得条件1.公認審判員として15年以上の活動実績があり、顕著な功績があった者
2.A級審判員としての活動が顕著なもので55歳に達した者
3.技術統計判定指導員又は技術統計上級判定員としての活動が顕著なもので60歳に達した者
任期終身

レフェリーインストラクター

A級審判員及び国際連盟公認審判員の退任者に付与される資格です。協会が主催する審判講習会や研修会の講師を務めることができます。主に審判員の育成を担います。

取得条件1.日本協会が主催するレフェリーインストラクター認定講習会において適格と認められた者。
2.審判規則委員会が審査のうえ日本協会に推薦し理事会の承認を得て認定する。
任期年齢が満70歳となった年度の最終日まで

A級審判員

競技規則に精通し、協会が主催する各種大会の決勝審判を担当することができます。審判として優秀な技量を持っている人に付与されます。

都道府県協会の推薦を受け、2年に一度実施されるJVA審判規則委員会主催の講習会を受講することで取得可能です。講習会は4泊5日程度の日数を要し、8月に実施されます。

取得条件1.18歳以上40歳以下。日本協会が主催するA級審判員資格取得審査講習会(A級審査会)において極めて優秀な成績を修めた者。
2.A級候補審判員の中から活動実績が顕著な者。
任期4年毎の更新。55歳まで
審判規則委員会が4年ごとに活動実績を審査の上、日本協会が理事会の承認を得て資格を更新する。
費用受験料(資料代)5千円程度

A級候補審判員

A級審判員に準ずる技量を持った人に付与される資格です。

取得条件A級審判員資格取得審査講習会(A級審査会)において優秀な成績を修めた者を、審判規則委員会が審査のうえ日本協会に推薦し理事会の承認を得て認定する。
任期2年毎の更新。55歳まで。審判規則委員会が活動実績を審査の上、日本協会が理事会の承認を得て、A級審判員への昇任又はA級候補審判員の資格を更新する。
費用受験料(資料代)5千円程度

B級審判員(任期:4年)

競技規則に精通し、協会が主催する6人制、9人制、ビーチバレーボールのいずれかの競技会で審判を行える技量を持つ人に付与される資格です。

試験は原則として実技と筆記で実施されますが、都道府県協会によって内容の差があるため要確認です。

取得条件都道府県協会等が主催する審判員資格取得講習会において優秀な成績を修めた者。都道府県協会等の推薦に基づき日本協会が認定する。
任期4年毎の更新。都道府県協会等が4年ごとに活動実績を審査の上日本協会に推薦し、日本協会が資格を更新する。
費用受験料(資料代)3千円~5千円程度

C級審判員(任期:4年)

競技規則に精通し、協会が主催する6人制、9人制、ビーチバレーボールのいずれかの競技会予選において審判を担当できる技量を持つ人に付与される資格です。

試験の形態は実施団体により異なります。筆記のみの場合もあれば、筆記と実技の場合もあります。

取得条件都道府県協会等が主催する審判員資格取得講習会において優秀な成績を修めた者。都道府県協会等の推薦に基づき日本協会が認定する。
任期4年毎の更新。都道府県協会等が4年ごとに活動実績を審査の上日本協会に推薦し、日本協会が資格を更新する。
費用受験料(資料代)3千円~5千円程度

 都道府県協会公認審判員

資格概要

各都道府県のバレーボール協会が公認する審判員資格です。主に、小学生〜高校生のバレーボールの試合の審判員を務めることができます。

試験内容や取得条件は都道府県ごとに異なります。

参考:資格取得までの流れ

 国際バレーボール連盟公認国際審判員資格

資格概要

国際バレーボール連盟(FIVB)とはスイスに本部を置くバレーボールの国際連盟。連盟が公認する審判資格には、国際審判員、国際審判員候補、FIVBレフェリーなどがあります。

FIVBレフェリーは国際審判員の中でも特に優秀な人に付与される資格です。

資格を取得すると、公認審判員として世界各国で開催される公式大会で審判を務めることができます。
資格取得希望者は日本バレーボール協会に問い合わせましょう。

参考:国際バレーボール連盟(FIVB)

 アジアバレーボール連盟(AVC)公認審判員

資格概要

アジアバレーボール連盟(Asian Volleyball Confederation)とは、国際バレーボール連盟の傘下にあるバレーボール連盟です。

アジア圏におけるバレーボールの運営・管理・普及活動を行っています。2013年には東京オフィスも開所されました。

資格取得後は連盟公認審判員として、国際的な大会で審判を務めることができます。

受講年齢制限は40歳以下、試験内容には口頭試問、日常会話、競技規則の理解など語学試験も含まれます。

資格取得希望者は日本バレーボール協会に相談しましょう。

参考:資格取得までの流れ

 講習会や研修会に参加しよう

審判の資格を取得した後も、講習会や研修会に参加することをおすすめします。日本バレーボール協会では以下のような審判講習会や審判研修会を実施しています。

<審判講習会>

  • ルール改正等による講習会
  • 資格取得のための講習会

<審判研修会>

  • 審判員のレベルの維持を目的とした研修会
  • 大会前に審判員のレベルを統一することを目的とした研修会

講習会および研修会に参加することで、競技規則の精神を理解し、論理的・実践的な知識を習得することができます。

また、審判として正しい判定をするための眼を養い、そのための基本動作や位置取りを研究する機会となるでしょう。

結果として、審判技術の向上やよりよいゲームマネジメントを実現できます。

参考:審判講習会・研修会

 審判に似た「判定員」とは?

審判員と混同されやすい「判定員」についても解説していきます。

判定員とは、バレーボールの基本技術のデータを扱い、公式記録を出す人のことです。つまり、審判とは異なる役割を担っています。

判定員は試合中にスパイクやブロックなどの技術判定を入力し、テレビ解説者に送信しているのです。

テレビの解説者がスパイク決定率やブロック決定率について言及している裏側では、判定員が活躍しています。

また、JVA公式大会において基本技術のデータ処理を行い公式記録として提供している人を「技術統計判定員」と呼びます。

技術統計判定員は3人1組。判定を行う人と入力する人、記録を取る人と役割が分かれています。

活躍するためには、各都道府県で開催される資格取得講習会を受講し、技術統計判定指導員、技術統計上級判定員、技術統計判定員といった資格を取得することが必要です。

修了後は各都道府県協会に所属して技術統計判定員として活動することが可能になります。

参考:判定員とは?

 審判の資格を取得するメリット

有名な試合の審判ができる

日本バレーボール協会が公認する資格を取得すると、有名なバレーボールの公式試合で審判員を務めることができます。

もちろん経験値や実力によるとろこが大きいため、すぐに有名な大会で審判ができるわけではありませんが、協会が主催する大会や国体、V・プレミアムリーグなど、バレーボール界では知名度が高い大会で活躍できる可能性が高まります。

審判として本格的に活動したい、より大きな大会で経験を積んでいきたいという向上心を持っている方は、ぜひ資格取得を目指してみませんか。

国際的な活躍も期待できる

国際バレーボール連盟やアジアバレーボール連盟の公認審判員の資格を持っていると、国際的な試合でも審判として活躍できる可能性があります。

国際審判の資格はある程度日本で経験を積まないと原則的には取得できないことになっていますが、将来的には日本だけでなく海外でも活躍したいと考えている方は、ぜひ目指してみてください。

海外は日本よりもバレーボール市場が育っており、高額な報酬が得られる可能性も。海外進出を果たす有名選手たちも増えています。

最新の知識を身につけることができる

審判員の資格を取得するためには各協会が実施する講習会を受講し、試験に合格する必要があります。

その過程で最新の競技規則や時代に則ったスポーツマンシップ、チームマネジメントの精神などについて触れる機会があります。

また、資格取得後にも研修会等に参加する機会が開かれているため、審判としてずっと成長していくことができます。

バレーボールやスポーツを取り巻く常識は時代の変遷と共に変わっていきます。今の時代に即した技能・知識を習得する意味でも、審判の資格は取得したほうがよいといえます。

就職の際に強みになる

審判の資格を持っていると就職の際に有利になります。

公式試合で審判を務める場合、資格の保有は必須条件となりますが、地域のスポーツクラブや学校の部活動で審判を行う場合は審判の資格は必須ではありません。

しかし、日本バレーボール協会公認の資格を所有していれば、審判としての高いスキルを証明でき、就活も有利になるでしょう。

審判の品質を保証する意味でも、雇用主は信用できる人材を採用したいと考えるはずです。

 まとめ

バレーボールの審判の資格について解説しました。審判資格を取得することで、活躍の幅も広がります。本格的にバレーボール審判の道を進みたい人は、ぜひ取得を検討してみましょう。

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