2024.11.12

プロ野球選手の引退後は?セカンドキャリアについて徹底解説

第一線で活躍しているプロ野球選手にもいつかは引退の日が来るもの。

プロ野球選手の引退後には、どのようなキャリアが考えられるのでしょうか。プロ野球選手の引退の実態と、引退後のセカンドキャリアについて解説します。

プロ野球選手の引退後の実態

プロ野球選手の引退年齢

日本野球機構(NPB)がおこなった、2022年シーズンで戦力外になった選手、現役引退した選手の調査では、選手の平均年齢は27.8歳であることが分かっています。

また、平均在籍年数は7.7年という調査結果になりました。

日々トレーニングに励み、年間を通して多くの試合をこなす選手の引退年齢は30歳未満と平均年齢は若い傾向にあります。

参考:Sponichi Annex 野球

プロ野球選手引退後のキャリアに関するアンケート調査

日本野球機構(NPB)の引退後の進路についての調査では、以下のような結果が出ています。

  • NPB関係の仕事(NPB選手、監督、コーチ、スタッフ、球団職員等)に就く選手が83人(57・24%)、
  • その他野球関係(NPB以外の選手、監督、コーチ、スタッフ、解説者等)が29人(20・00%)
  • 野球関係以外(一般企業就職、起業独立、公務員、進学、他競技転身等)が22人(15・17%)
  • 進路未定もしくは不明が11人(7・59%)

引退後の進路に関する不安要素は、「進路(引退後、何をやっていけばいいか?)」がもっとも多い79.5%(89人)に。

続いて、「収入面(生活していけるか?)」で不安をかかえる割合が72.3%(81人)となりました。

引退後のキャリアに不安を抱える選手が多く、中でも進路や収入について悩む選手が多くいることが分かります。

参考:Yahoo!ニュース

プロ野球選手の引退の理由

ケガや病気

日頃から体を駆使する野球というスポーツには、ケガや病気がつきものです。

無理なトレーニングや、試合のデッドボールや走塁の際のケガにより、試合に出場できなくなることも茶飯事。

復帰が難しく現役続行が困難となった場合には、現役引退を余儀なくされます。

選手はケガや病気をしないように、毎日のメンテナンスや食生活に気を使いながら生活するなど、日頃から努力を重ねているのです。

年齢による衰え

年齢による衰えは、努力だけでカバーすることが難しいもの。

特に、スポーツ選手は毎日体を動かすことにより衰えを実感しやすく、年齢による衰えを理由に現役引退するケースがあります。

どんなに有名な選手でも、生涯現役でいることは不可能です。

年齢による衰えを理由に引退した選手の中には、「衰える年齢までプロ野球選手として活躍できた」と幸せに捉える選手もいます。

戦力外通告による現役引退

プロ野球の世界では、球団から「戦力外通告」を通知され引退する選手が多くいます。

中には、トライアウトなどを経て他の球団と契約するケースもありますが、そのまま現役引退するケースがほとんど。

成績の問題やチーム内の選手枠の問題など、戦力外通告を受ける理由はさまざまですが、プロとして通用しなくなったことを意味します。

戦力外通告をきっかけにプロとしての選手生命に終止符を打つ選手は、毎年後を絶ちません。

個人的な都合

個人的な都合によって、プロ野球選手を引退するケースもあります。プロ野球選手もひとりの人間なので、個人的な都合を理由に引退することはもちろんあること。

自分の中でプロ野球選手人生に満足した、などの理由も考えられるでしょう。

プロ野球選手の引退後のセカンドキャリア

アマチュア、プロの指導者や監督

プロ野球選手のセカンドキャリアには、アマチュアやプロの野球チームの指導者や監督があげられます。

選手として引退をした後も、そのまま野球界に残るケースのひとつです。

プロ野球選手の経験を活かして野球の技術指導ができるのはもちろんのこと、メンタル面のケアやサポートなど、これまで培ったスキルを存分に活かせる魅力があります。

2013年7月以降、高校野球の指導者となるために必要だった教員経験が不要となったことにより、アマチュア球界を指導する機会も増えてきています。

プロ野球選手としての経験や技術を活かし、新しい道で活躍したい人に今後ますます人気のキャリアとなりそうです。

球団スタッフ

プロ野球選手の引退後のセカンドキャリアに「球団スタッフ」があります。

選手時代に培った経験や知識を活かし、球団の運営やサポートに携わる役割を担う仕事です。

球団スタッフには、スカウト、育成コーチ、広報担当、営業企画、ファンコミュニケーション担当など多岐にわたる職種があり、それぞれが球団運営を支える重要なポジションです。

例えば、スカウトとしては選手時代の目利きを活かして有望な新人選手を発掘し、育成コーチとしては後輩選手の技術や精神面の指導に貢献します。

広報や営業の分野では、野球の知識を活かしてファンとのコミュニケーションや球団のブランディングを強化し、球団の収益向上に貢献することが求められます。

球団スタッフとして働くことで、野球界に携わり続けながら自身のキャリアを新たな形で発展させることができるでしょう。

野球解説者、評論家

野球の試合の解説者や評論家も、プロ野球選手の引退後の人気のセカンドキャリアです。

解説や評論には、野球の経験や知識をもとにした説得力が必要になるため、プロ野球選手としての知見が大いに発揮できます。

それに伴い、これまでの実績が求められるキャリアのひとつともいえるでしょう。

スポーツ番組やテレビ中継の解説をする解説者にはベテランも多いので、競争率の高さには注意が必要です。

独立リーグ・社会人野球に入団

「独立リーグ・社会人野球に入団」する選択肢も、プロ野球選手の引退後のセカンドキャリアにあります。引退後も競技に関わり続け、プレイヤーとして野球人生を延ばす手段の一つです。

独立リーグや社会人野球は、プロ野球とは異なる運営形態でありながら、選手が高いレベルでプレーし続けられる環境といえます。

プロ野球選手として培った経験や技術を独立リーグや社会人野球のチームで発揮することで、若手選手の育成やチームの戦力強化に貢献できるため、引退後も現役を続けたい選手にとって魅力的なキャリアとなるでしょう。

また、独立リーグでは、プロ復帰を目指すための舞台としても活用され、実際に独立リーグから再びNPB(日本プロ野球)に戻る選手も存在します。

社会人野球では、会社員として働きながら野球を続けられるため、選手は野球以外のキャリアも築けるのが特徴です。

独立リーグや社会人野球への入団は、野球への情熱を持ち続けながら引退後も新たなステージで活躍しつづける、一つの有力な選択肢といえるでしょう。

一般企業への就職

野球関係以外の進路では、一般企業への就職が多くの割合を占めます。

一般企業の中には、スポーツ経験者を優遇している企業も多く、スポーツマンシップのある人材が求められる傾向も。

プロ野球選手経験を通して得た学びなどを、就職活動ではしっかりとアピールしましょう。

また、職種や業界によっては、パソコンスキルやコミュニケーション力など必要に応じたスキルが求められるため、希望する職種や業界に合ったスキルを取得することが重要です。

野球経験を活かした転職の方法については、以下の動画でも解説しています。ぜひご覧ください。

進学

引退後に就職ではなく進学するプロ野球選手もいます。

引退後に指導者やトレーナーを目指す選手の中には、就職に役立つ知識が学べる体育学部や医療系の学部のある大学や専門学校への進学を決めるケースも。

セカンドキャリアの形成に向けて、新しく知識を身につけることも人気の選択肢となっています。

起業・会社経営

引退した後に起業や会社経営をする道も、人気のセカンドキャリアになっています。

起業や会社経営の中には、選手としての知名度を活かして飲食店を経営するケースや、スポーツ選手としてのキャリアを活用してスポーツジムを経営するなどさまざま。

一方で、基本的な経営知識がない状態で起業や会社経営をすることは、リスクも伴うので注意が必要です。

正しい資金繰りや経営知識を学んだり、起業する前に就職やアルバイトを通して経験を積んだりするなど、きちんと土台を組み立てたうえで起業や会社経営を目指しましょう

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プロ野球選手の引退後のセカンドキャリアの実態

2024年2月には、プロ野球12球団の戦力外、引退、退団選手の一覧と引退後のキャリアが発表されました。

【阪神】
馬場皐輔投手(28=17年1位)→現役ドラフトで巨人
高山俊外野手(30=15年1位)→戦力外通告→合同トライアウト参加→オイシックス新潟
北條史也内野手(29=12年2位)→戦力外通告→三菱重工West
板山祐太郎外野手(29=15年6位)→戦力外通告→育成契約で中日
山本泰寛内野手(30=15年5位で巨人-20年トレード)→戦力外通告→中日

【広島】
中村祐太投手(28=13年5位)→現役ドラフトで西武
ドリュー・アンダーソン投手(29)→退団→タイガースとマイナー契約
ニック・ターリー投手(34)→退団→楽天
西川龍馬外野手(28=15年5位)→FAでオリックス

【DeNA】
今永昇太投手(30=15年1位)→ポスティングシステムでカブス
桜井周斗投手(24=17年5位)→現役ドラフトで楽天
トレバー・バウアー投手(32)→自由契約→残留交渉継続中
ネフタリ・ソト内野手(34)→自由契約→ロッテ

【巨人】
北村拓己内野手(28=17年4位)→現役ドラフトでヤクルト
中田翔内野手(34=07年高校生1位で日本ハム-21年トレード)→自由契約→中日
アダム・ウォーカー外野手(32)→高橋礼、泉圭輔との交換トレードでソフトバンク

【中日】
鈴木博志投手(26=17年1位)→現役ドラフトでオリックス
森山暁生投手(18=22年3位)→戦力外通告→育成再契約
溝脇隼人内野手(29=12年5位)→戦力外通告→自由契約

アスリートエージェントを運営するアーシャルデザインの顧問を務める元プロ野球選手「桑田 真澄」と元ハンドボール日本代表「東 俊介」の対談はこちらからご覧いただけます。

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プロ野球選手の引退後の不安はアスリートエージェントで解消しよう

プロ野球選手のように、目標を掲げて全力でスポーツに取り組んできた経験はセカンドキャリアの形成に役立つ大きな価値になるでしょう。

引退後に描いているセカンドキャリアがあるなどの、新しい道に挑戦しようと考えている選手は、引退前から可能な範囲で準備をしておくことがおすすめです。

最近では、スポーツ専門の就職エージェントも多くあり、スポーツ選手のセカンドキャリアの相談や就職サポートに対応しています。

引退後のキャリア形成に不安を抱えている際には、まずはスポーツ専門の就職エージェントに相談してみることがおすすめです。

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まとめ

プロ野球選手の引退後のキャリアは幅広く、さまざまな道があることを紹介しました。

セカンドキャリアを考えるにあたり、スポーツ専門の就職エージェントに相談することもおすすめです。

アスリートエージェントは、プロ野球選手の引退後のキャリア相談に対応しています。今後のキャリアの不安について等、どんな小さな悩みからでもお気軽にご相談ください。

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