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2024.11.22
スポーツがもたらす経済効果とは?実際の事例をもとにご紹介
スポーツの試合や選手の活動など、スポーツは時にさまざまな社会的効果をもたらします。
中でも経済にもたらす効果は大きく、これまで数々のスポーツ競技が経済効果を生み出してきました。
ここでは、スポーツ競技別に見る経済効果や実際の事例についてご紹介します。
INDEX
そもそも経済効果とは?
直接効果
経済効果にはいくつかの種類があります。「直接効果」は、経済に直接もたらされる効果のことです。
スポーツでいえば、スポーツイベントが開催された際に、ファンや観客が飲食をしたりグッズを買ったり、交通費などの売上が発生します。
ここで発生する売上が、経済に影響することを指します。
一次波及効果

「一次波及効果」は直接効果を受ける側に加えて、関連する企業が儲ける売上の増加分を含む効果のことです。
スポーツイベントで考えると、ファンがグッズを購入した場合、そのグッズを作っている企業も同時に潤います。
グッズを販売しているだけでなく、作っている企業もグッズが売れることで利益を得ていることになるため、スポーツイベントの開催により経済効果を受けていることになります。
直接敵に影響を受ける企業だけではなく、取り引きのある団体や企業の売上も向上することにより、経済効果はますます大きくなります。
二次波及効果

「二次波及効果」は、直接効果や一次波及効果により売上が向上したことで従業員の給与が上がり、普段よりもより消費が増えた際の消費額です。
スポーツイベントの開催には多くの人が関わっているため、従業員などのスタッフの給与の向上による効果は多方面に広がります。
スポーツ競技別に見る経済効果

野球
海外だけではなく日本でも人気のスポーツとなっている野球は、大きな経済効果をもたらしています。
シーズン中には多数の試合が開催されるので、そこで販売されるチケット料金や観客の飲食の他、グッズ販売の売れ行きは大きな利益を生み出します。
それ以外にも、チームの優勝によって優勝セールが開催されるケースもあり、二次波及効果が期待されます。
シーズンオフの期間になると、選手たちは温暖な気候のエリアを中心にキャンプを実施し、トレーニングにはげむ選手たちをひと目見ようとファンが訪れることもあります。
ファンは選手を見るために、交通費をかけて足を運び、そのエリアで宿泊や飲食をするため、地域の経済に潤いをもたらしています。
サッカー

人気スポーツのひとつであるサッカーは、シーズン中には試合が開催され、チケットやグッズの販売、交通費や飲食代などで経済効果をもたらします。
4年に1度開催される、世界的に注目を集めるFIFAワールドカップは、開催地には国内外問わず多くの観客が訪れます。
選手の活躍を期待する観客たちにより、開催地域には利益がもたらされます。
ラグビー

近年人気を集めているラグビーも、野球やサッカー同様にスタジアムに足を運ぶ観客が多く、飲食店のパブリックビューイングで観戦されることもあります。
スタジアムで観戦するためのチケット・グッズの購入代や、飲食代はもちろん、パブリックビューイングを楽しむファンによる飲食店の利益も、経済効果に寄与しています。
経済効果以外の効果
社会貢献における効果
スポーツは経済効果以外にも、社会貢献における効果ももたらします。自然や四季の豊かな日本では、ウィンタースポーツやマリンスポーツなど幅広いスポーツが盛んです。
これらのスポーツは地域の特色も関わっており、スポーツが楽しめる地域に足を運ぶ人が増えることで地域活性化も期待されます。
スポーツと環境を組み合わせた「スポーツツーリズム」は、近年注目されている取り組みになっています。
また、自治体や教育機関が青少年の育成のためにさまざまなレクリエーションを企画しています。
青少年の育成における重要な役割を担うことで、新しい雇用を生み出し社会貢献において効果を発揮しています。
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ビジネス成長における効果

ビジネス成長における効果ももたらしています。
スポーツ施設や流通小売業界以外に、スポーツの観客動員数の増加による観光業界や、スポーツを発信する放送やエンタメ業界は、成長する可能性を秘めている業界です。
テレビ番組の視聴率の向上は、スポンサー企業の認知度の向上をもたらすことも期待されます。
また、スポーツを発信するメディアはSNSを中心にさらに領域が広がっていることもあり、今後の情報発信の拡大とともにさらなる成長に期待が寄せられます。
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スポーツ経済効果がもたらした事例
ラグビーワールドカップ2019がもたらした経済効果
日本国内でも多くのファンを生み出した、アジア初開催となった2019年のラグビーワールドカップではチケットの完売率はなんと99%を達成。
公益財団法人ラグビーW杯2019組織委員会の開催後経済効果分析レポートでは、直接効果3,157億円、第一次波及効果2,172億円、第二次波及効果1,135億円となり、合計6,464億円にものぼったと報告されました。
ラグビーワールドカップ2019の開催期間は44日間と長く、試合数や観客数はワールドカップなどに比べると少ないにも関わらず、ファンの滞在期間が長かったことが経済効果に影響を与えたと言われています。
試合の観戦とセットで、国内を観光する人が多かったことも経済効果を牽引した要因になっています。
スポーツ球団の優勝がもたらした経済効果

プロの野球チームやサッカーチームが優勝することは、大きな経済効果を生み出すと言われています。
チームが優勝すると、それにまつわる優勝セールが開催されることが多々あります。
2003年に阪神タイガースが優勝した際には、1,481億円の経済効果があったとされ、2016年~2018年まで東洋広島カープが連続優勝した際には、各年で350億以上の経済効果があったとされています。
観客が試合の開催時に支払う飲食代や交通費だけではない、大きな経済効果が発生したことが分かります。
ロンドンオリンピック2012の事前合宿がもたらした経済効果

2012年に開催されたロンドンオリンピック終了後に公表された「オリンピック評価報告書」では、事前合宿の誘致全体で約15億円の経済効果がもたらされたと言われています。
首都のロンドンを中心に開催されたものの、各地競技施設などのインフラ環境が整備されたことで、周辺の地方都市にも経済効果が生まれました。
また、オリンピック開催後に実施された調査では75%の人が「ロンドン以外の地域にも興味深い場所が多数ある」と回答しています。
この調査結果も、ロンドンオリンピックが影響していると考えられます。世界最大級のスポーツの祭典は、トータルして約2兆2千万円の経済効果をもたらしました。
東京マラソン2017がもたらした経済効果

国内最大級のマラソンイベント「東京マラソン」は、ランナーだけでなく沿道にも100万人を超える応援が集まるビッグイベントです。
ランナーたちはレースに備えて、補給食やテーピングなどの備品を用意します。
さらに、地方や海外から交通費や宿泊費をかけて遠征するランナーも多く、レース前後に観光するランナーも多額のお金を支払うことになります。
参加者、応援者が関与する金額はかなりの額になります。
また、アシックスや東京メトロ、SEIKOなどの大手メーカーは自社商品の宣伝のために大会のスポンサーにつきます。
ランナーたちが足を運ぶイベントブースで物販をしたり、ランニング関係の教室を開催したりすることを通して広報や宣伝をする代わりに、多額のスポンサー費を支払います。
結果的に東京マラソン2017全体の経済効果は、約165億円にものぼったとされています。
まとめ
さまざまなスポーツが経済効果をもたらしてきたことをご紹介しました。
スポーツ活動が経済に与える影響は大きく、時に社会を動かすことにもつながるでしょう。
スポーツにより社会や経済に影響を与える仕事に就きたい人は、就職活動の企業選びから慎重におこなう必要があります。
スポーツに関わる仕事選びのご相談に、アスリートエージェントをご活用ください。
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