2024.11.13

アスレティックトレーナーになるには?仕事内容や向いている人の特徴を紹介

スポーツが好きな方や、アスリートを支える仕事がしたいとお考えの方もいるでしょう。

アスレティックトレーナーになるには、専門知識とスキルが求められます。スポーツの舞台裏で活躍し、アスリートの最高のパフォーマンスを引き出す鍵を握っているのです。

本記事では、アスレティックトレーナーになるための具体的なステップと必要なスキルについて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。

アスレティックトレーナーとは

アスレティックトレーナーは、スポーツ選手の健康を管理し、ケガの予防、応急処置、リハビリなどのサポートをするプロフェッショナルです。

この職業は、プロスポーツチームや医療分野で非常に求められており、高い需要があります。

また現代の一流アスリートは、通常、個別に専門的なトレーナーや専門チームを持つことが一般的であり、アスレティックトレーナーもそのスペシャリストの一部として積極的に活躍しています。

アスレティックトレーナーは、スポーツ医学の知識を駆使して、アスリートが安全かつ健康的なスポーツライフを楽しむサポートができる仕事と言えるでしょう。

アスレティックトレーナーの仕事内容

アスレティックトレーナーは、アスリートのメディカルケアを担当し、スポーツ指導の一環として働きます。

また、スポーツドクターやコーチと協力し、選手が最高の状態で競技に臨むことができるようサポートする役割です。

主に5つの仕事内容をご紹介します。

健康管理

トレーニング前後には、選手の健康状態をメディカルチェックし、コンディションの管理を行います。
選手が最高のパフォーマンスを維持できるよう、サポートに努めます。

また、選手が摂取する薬物についても厳密に調査し、ドーピング禁止薬物が含まれていないことを確認する役割も重要です。

リハビリテーション

リハビリテーションは、アスリートが競技に復帰するための過程を指します。

アスレティックトレーナーは、選手の現在の状態に応じて、個別に調整されたリハビリテーションとトレーニング指導を行います。

最善の状態に早く戻るために段階的な計画を提案し、復帰後の潜在的な後遺症を防ぐ指導も大切です。
アスリートのサポートには、綿密なケアが欠かせません。

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けが予防/応急処置

安全な競技環境を保ち、健康管理やテーピングなどの手段を通じて、ケガや障害の予防に努めます。

もし試合や練習中に選手がケガをした場合、迅速な対応が必要です。このときは、テーピングや出血の止め方などの応急処置を行います。

また、心肺停止などの緊急事態では、人工呼吸や心臓マッサージなどの救命処置を速やかに実施しなければなりません。

必要に応じて救急車を呼ぶなど、適切な対応も求められます。

コンディショニング

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選手が最高のパフォーマンスを発揮できるよう、コンディショニング面からケアする役割も担っています。

適切な結果が得られない場合、選手とコミュニケーションを取り、改善策を提案する指導も行います。

教育的指導

選手が自身のコンディショニングを行うスキルを磨くために、以下のような指導を行います。

  1. 適切な栄養と体重管理の教育
  2. けがの原因を調査し、再発を予防する方法の指導
  3. けがをした選手に対する心理的なカウンセリング
  4. 柔軟性向上やフォームの調整
  5. 医師からの注意点を選手に説明

これらの指導は選手の自己管理能力を高め、結果的にパフォーマンスの向上に繋げることができるでしょう。

また、選手だけでなく、チームスタッフにも健康管理に関する情報を共有し、医療的なスタッフとしてカウンセリングやアドバイスを行います。

スポーツトレーナーとの違い

アスレティックトレーナーとスポーツトレーナーには、大きく分けて以下のような違いがあります。

アスレティックトレーナースポーツトレーナー
目的主に怪我の治療やリハビリを担当し、医療的サポートをするトレーニングやフィットネスの指導を行い、アスリートのパフォーマンス向上をサポートすること
役割スポーツチームや医療機関で働き、アスリートのケガの評価、治療、リハビリ、再発予防に重点を置く具体的には、体力向上、筋力強化、柔軟性や持久力のトレーニング、栄養指導などを行い、選手の能力を引き出す
資格医療的な知識を備えるため、解剖学や生理学、スポーツ医学の専門的な教育を受け、国際的には「ATC」(アスレティックトレーナー認定)など資格や教育課程は多様で、フィットネス業界の資格やパーソナルトレーナー資格を持つ人が多い(医療行為に関わることは基本的になし)
勤務先学校のスポーツチーム、プロスポーツチーム、リハビリテーション施設、医療機関など、医療的サポートが必要な環境での勤務が一般的スポーツクラブ、フィットネスジム、個人トレーニングスタジオなどでの活動が中心で、アスリート以外にも一般の人々に対して、体力増進や体型維持を目的としたトレーニングを指導するケースもある

それぞれの役割は異なるものの、両者ともアスリートを支える重要な存在であり、アスリートの健康とパフォーマンス向上を支えています。

スポーツトレーナーについては以下の動画で詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください。

アスレティックトレーナーになるために必要な学歴と資格

アスレティックトレーナーになるためには、幅広い知識と実務経験が求められます。

この職を目指すためには、通常、スポーツ専門学校や医療系学校、またはスポーツに関連する大学の卒業生が多いです。

では、具体的な資格や一般的なルートについて詳しく紹介していきます。

アスレティックトレーナーになるための学歴は?

アスレティックトレーナーになるための学歴は、関連する学士号や修士号を取得することが重要です。

通常、アスレティックトレーナーとしてのキャリアを追求するためには、以下のような学位が役立つことがあります。

  1. スポーツ医学、スポーツ科学、運動生理学、または関連する分野の学士号
  2. 必要に応じて、運動医学やリハビリテーション、スポーツトレーニングなどの分野で修士号を取得
  3. アスレティックトレーナーとしての実務経験や認定資格

一般的に、国際的に認知された資格機関から認定を受けたり、アスレティックトレーナーとしての実務経験を積むことで、専門性を高めることができます。

アスレティックトレーナーに必要な資格は?

実際、アスレティックトレーナーとして活動するために、必須な資格は存在しません。

ただし、プロのアスリートやスポーツチームでの就職を目指す場合は以下のような資格取得が推奨されています。

  • 日本スポーツ協会の「公認アスレティックトレーナー資格」(JSPO-AT)
  • ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会の「認定アスレティックトレーナー」(JATAC-ATC)

実際、資格を持たないままアスレティックトレーナーとして活動する人は少なく、業界では資格取得が一般的です。

したがって、アスレティックトレーナーになるためには、資格取得を積極的に目指すことが重要です。

取得したい専門知識とスキルは?

アスレティックトレーナーとしての専門知識とスキルはアスリートをサポートする上でとても重要です。
主に、以下の項目に焦点を当てて学びましょう。

  • 解剖学と生理学の基礎知識: 身体の構造と機能に関する深い理解は、ケガの評価やトレーニングプログラムに不可欠です。
  • 運動生理学: 運動に関する生理学的なプロセスを理解し、アスリートの身体反応を追跡・評価できる能力が必要です。
  • 傷害評価と予防: ケガの評価と診断、予防策などがアスレティックトレーナーに必要な知識になります。
  • リハビリテーションスキル: ケガの回復をサポートするために、リハビリテーションのテクニックやプランの作成が必要です。
  • 栄養学: 適切な栄養療法を理解し、アスリートの栄養ニーズに対応できる知識が求められます。
  • トレーニング理論: アスリートの体力向上やトレーニングプログラムの設計に関する知識が必要です。

これらの要素を理解し、組み合わせることで、アスレティックトレーナーはアスリートの健康とパフォーマンスをサポートします。

適切な専門知識とスキルを習得し、実務経験を積むことが、成功するために大切なポイントです。

アスレティックトレーナーになるための一般ルート

アスレティックトレーナーになる道を考える際、高校卒業後に「アスレティックトレーナー」コースを提供する専門学校、短大、または大学へ進学し、卒業までに「アスレティックトレーナー」資格を取得することが一つの有力な選択肢です。

これらの学校には、医療系国家資格として柔道整復師、はり師、きゅう師、あん摩マッサージ指圧師などを同時に取得できるプログラムも存在します。

医療系国家資格とアスレティックトレーナー資格の両方を保持することで、怪我をした選手に対する医療的な処置も行えるようになり、専門性が向上し、さらなるキャリアの幅が広がるでしょう。

アスレティックトレーナーの年収

アスレティックトレーナーの収入は個人によって大きく異なります。

一般的な想定年収は、約300万円〜500万円程度の範囲ですが、これはあくまで一般的な目安です。
具体的な収入は、様々な要因に影響を受けます。

例えば、就職先がスポーツジムである場合、年収が約300万円の方もいれば、国内外で成功を収めるプロスポーツチームに所属して1000万円以上の年収を得るトレーナーも存在します。

経験や資格、スキル、そして働く環境などが、個々の年収に大きく影響を与えるでしょう。

参照:アスレティックトレーナーの年収はどれくらい?

アスレティックトレーナーに向いている人の特徴

アスレティックトレーナーに向いている人とは、どんな人でしょうか?その特徴と専門性について、以下の4つをご紹介します。

スポーツへの関心や専門知識がある

アスレティックトレーナーにとって、選手が参加するスポーツ競技について豊富な知識が不可欠です。

また、スポーツへの情熱を持ち、自身が競技の経験を持っていると、選手に対する理解が深まり、優れたサポーターになることができます。

一方で、スポーツ競技に対する知識が不足している場合、身体の動きや負荷に関する理解が難しくなります。

高度なサポート技術を持っていても、競技に関する知識が不足していると、適切なサポートをすることが難しくなるでしょう。

医療分野への知識や関心がある

アスレティックトレーナーの役割には医療的な専門性が不可欠であり、そのため医療分野に関心を持つ人に向いています。

ケガへの適切な対処法やリハビリテーションの知識が必要であり、医療に対する興味がない人にとってはアスレティックトレーナーの道は適していないでしょう。

スポーツ選手がケガや体調不良に見舞われることは日常的です。適切なケアを提供しなければ、選手の回復が遅れたり、ケガが悪化する可能性が高まります。

そのため、アスレティックトレーナーとして成功するためには、医療分野に関心を持ち、医療の知識を習得することが大切なのです。

コミュニケーション能力がある

アスレティックトレーナーはスポーツ選手と深い関係を築き、適切なサポートができるよう、優れたコミュニケーション能力が必要です。

日常的なコミュニケーションが選手との信頼関係を強化し、最終的には選手が高いパフォーマンスを発揮できるようにします。

特にアスレティックトレーナーは、選手の個別のコンディショニング、リハビリテーション、ストレッチなどを一対一で指導する機会が多いため、コミュニケーション能力が不可欠です。

相手への思いやりがある

アスレティックトレーナーにとって、選手やチームのニーズを最優先に考え、献身的にサポートする姿勢は極めて重要です。

相手の状況や感情に共感し、思いやりを持って接することができる人が向いているでしょう。

アスレティックトレーナーのやりがい

アスレティックトレーナーは、アスリートの怪我を予防し、怪我をした際にはリハビリを通じて回復をサポートします。

そのため、彼らが再び競技に復帰する瞬間に立ち会えることがあります。

トレーナーとしての知識と技術により、アスリートのパフォーマンス向上や健康を守ることで、競技者やチームの勝利に貢献できます。

共に結果を手にし喜びを分かち合えることは、大きなやりがいにつながるでしょう。

また、好きなスポーツに関わり続けられる点もやりがいになります。

アスレティックトレーナーはスポーツを通じて信頼関係を築きながら、その成長や成功に貢献できることに大きな達成感が感じられる職業です。

アスレティックトレーナーになる前に知っておくべきこと

アスレティックトレーナーになる前に知っておくべきことは、以下の点が挙げられます。

医療知識と資格が必要

アスレティックトレーナーは、アスリートの怪我の評価やリハビリを行うため、解剖学や生理学、スポーツ医学などの専門知識が求められます。

海外では、認定資格(例: NATA-BOCや日本のJASA-ATなど)の取得が必要になることもあり、資格取得には厳しい試験や教育が伴います。

長時間の労働と不規則な勤務

スポーツの試合や練習に合わせて働くため、早朝から深夜、週末や祝日も働くことがあります。長時間労働や不規則なスケジュールに対応できる体力と精神力が求められる仕事です。

実際の現場では、フィールド上での活動や長時間にわたるリハビリ指導など、体力を使う仕事が多く、精神的にも忍耐力が必要となります。

アスリートとの信頼関係構築が重要

怪我をしたアスリートが早期復帰できるようサポートするには、信頼関係が不可欠です。アスリートの心身の状態を把握し、的確なアドバイスやリハビリ計画を立てる能力が必要不可欠です。

コミュニケーション能力が求められる

コーチ、医師、アスリート、家族など様々な関係者と連携し、適切な情報を共有しながら治療やリハビリを進めるため、優れたコミュニケーション能力が重要です。

様々な人と連携し合うことで、よりサポートを強化することができます。

これらの点を理解し、責任感を持ってアスリートをサポートすることが、アスレティックトレーナーとして成功するために重要となります。

アスレティックトレーナーとしてのキャリア展望

日本においては、まだアスレティックトレーナーの存在が広く認知されていないと言われていますが、近年、健康意識の高まりもあり、その認知度は増加しています。

特に高齢化社会において、運動指導の重要性がますます認識され、今後も需要が高まると期待されています。

この分野への関心が高まり、アスレティックトレーナーの役割が重要視される傾向が強まっているのです。

プロスポーツチームや大学での雇用機会

プロ野球やプロサッカー、日本代表などのスポーツチームでは、多くのアスレティックトレーナーが活躍しています。

テレビで試合中に怪我をした選手が場外に出て、トレーナーの応急処置を受ける場面を目にしたことがある人も多いでしょう。

また、専門学校や大学在学中に、運動部活動のトレーナーとして実務経験が積める機会があれば挑戦してみましょう。

プロチームでの仕事は非常に人気があるため、就職するためには学校のネットワークを活用したり、インターンシップを通じて自己をアピールする必要があります。

アスレティックトレーナーの主な就職先

アスレティックトレーナーの主な就職先は、スポーツ関連の施設や医療機関など多岐にわたります。

<アスレティックトレーナーの主な就職先>

  • プロスポーツチーム
  • 大学や高校のスポーツチーム
  • リハビリテーション施設・病院
  • フィットネスクラブ・ジム
  • 企業のスポーツ施設や健康管理部門
  • スポーツクリニック・スポーツ医療機関
  • スポーツイベントや競技大会

それぞれの環境に応じて求められるスキルや知識が異なるため、興味のある分野に特化したキャリアを築くことを心がけましょう。

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まとめ

アスレティックトレーナーになるには、学習と経験を通じて高度な専門家として成長する必要があります。

資格や専門知識を習得し、選手やクライアントに最高のケアを提供する準備を整えましょう。

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