2025.01.23
野球の独立リーグの年収は?NPBの年収と比較してみよう
独立リーグに所属する選手たちの平均年収はどれくらいなのでしょうか。
ここでは、独立リーグの基本的な構造や平均年収、収入源、独立リーグならではのメリットなどを紹介します。
野球選手として活躍したいと思っている人はぜひチェックしてください。
INDEX
独立リーグとは

独立リーグとは日本野球機構(NPB)とは異なる団体が運営するプロ野球リーグのことです。
2004年に起こったプロ野球再編問題をきっかけに、全国で独立リーグの構想が持ち上がり、2005年には四国アイランドリーグ(現四国アイランドリーグplus)が設立されました。
独立リーグは一般社団法人日本独立リーグ野球機構によって統括されています。
日本独立リーグ野球機構の目的は、球団・リーグが地域から愛されて永続すること、またわが国における野球水準を高めることです。
現在、下記のリーグが加盟しています。
- 四国アイランドリーグplus
- ルートインBCリーグ
- ヤマエグループ九州アジアリーグ
- 北海道フロンティアリーグ
- 日本海リーグ
独立リーグの選手たちは以前はアマチュアと捉えられていましたが、現在はプロ選手として認められています。独立リーグに所属する球団は地域文化に根ざした活動を行なっているのが特徴といえます。
試合と同時開催するイベントやファンサービスが多く、地元住民にとって選手たちは親しみを感じやすい存在です。
ただし、独立リーグに所属する球団は赤字や人手不足といった課題も抱えており、各球団が試行錯誤して業界全体を盛り上げようと奮起しています。
独立リーグとNPBの違い

運営団体
独立リーグはNPBとは異なる団体が運営しています。各リーグごとに運営団体は異なり、一般社団法人や株式会社などが多いです。
また、自治体や企業がスポンサーとなっているため、より地域のニーズに寄り添った運営がなされています。
一方、NPBは日本野球機構(NPB)が運営するリーグであり知名度が高く、大手企業からバックアップを受けて運営しています。
そのため独立リーグと比較すると資金が潤沢であり、メディアへの露出も多い傾向にあります。独立リーグとNPBは交流試合を行うこともあり、まったく接点がないわけではありません。
また、選手がお互いのリーグへ移籍することもあります。
収入源

独立リーグの主な収入源は、試合観戦者が支払うチケット代とTシャツや帽子、タオルといったグッズの販売収益、そしてスポンサー料になります。
独立リーグの収入は、リーグおよび各球団で分配されています。
一方、NPBの収益源はチケット代、グッズ販売収益、スポンサー料に加えて放映権料も含まれています。
テレビなどのメディアで試合を放送する際にはメディア側に権利が必要であり、NPBがメディアに対して放映権を販売しているという仕組みがあります。
独立リーグにも放映権はありますが、NPBと比較すると少額です。
選手の給料
独立リーグの選手の給料は原則としてシーズンのみ支払われます。
オフシーズンでも給料が支払われるNPB選手と比較すると、独立リーグ選手の給料時上はかなり厳しいといえます。
成績に応じてインセンティブが発生することもありますが、NPB選手と比べて少額です。シーズン以外は無収入になってしまうため、アルバイトをしている選手も少なくないようです。
一方、NPBの選手は年俸制。独立リーグの選手と比較するとかなり高額の報酬を得ています。両者の運営方式の違いが大きな原因といえるでしょう。
独立リーグの選手の平均年収は?

平均年収
独立リーグの選手の平均年収はリーグや球団により異なります。平均年収は公開されていませんが、どの所属であっても年収は200万円未満、月収に換算すると10〜20万円ほどが相場であるといわれています。
試合のインセンティブが加算される場合や、固定給を採用している球団もあるため一概には言えませんが、高収入を狙える職業とは言い難いのが現状です。
独立リーグの選手の給料は、ドラフトでの順位に関係なく一律で決まっています。
新人時代は月収10万円(税金などを引くと手取り9万円ほど)からスタートしたという選手も。これでは一人暮らしや貯金は厳しく、アルバイトを掛け持ちする選手が多いのも納得です。
では、NPB選手の年収(年俸)と比較するとどうでしょうか。
日本プロ野球選手会の発表によると、2023年度のNPBの選手(外国人選手除く)の平均年俸は4468万円です。独立リーグの選手の平均年収と比較するとかなり高額であるといえます。
参考:讀賣新聞オンライン
独立リーグの選手が収入を増やすためには

厳しい給料事情の独立リーグ。選手たちが年収をアップするにはどうしたらよいでしょうか。主に2つの選択肢があります。
副業やアルバイトをする
副業やアルバイトをして副収入を得ている選手も多いです。特にシーズン外は無収入になってしまうため、アルバイトをしないと生活がかなり厳しくなります。
体力を使う仕事やスポーツ関係の仕事だけでなく、場所や時間を問わずにできるWeb関係の仕事も人気です。中にはシーズン外だけ家業を手伝っているという選手もいます。
球団によってはアルバイトや副業に制限をかけているところもあるので事前によく確認しておきましょう。
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NPB入りを果たす

もう一つはNPB所属球団の選手になること。つまり、球団移籍をすることです。NPB入りをすることで高い年収を得ることができます。
すでに紹介した通り、NPBと独立リーグの選手では年収にかなりの金額差があります。
決して簡単な道のりではありませんが、独立リーグの試合で実績を残せばNPBの球団からスカウトされる確率が高まります。
年収以外のメリットは?

年収がそこまで高くなく、経済的な課題がある独立リーグ。しかし、年収以外でも、たくさんの魅力があります。
スポンサー企業のサービスが手厚い
独立リーグの球団には数多くのスポンサー企業がついています。各企業は資金面、物資面、サービス面で球団を支えているのです。
ただし、スポンサー企業に依存してしまい経営が立ち行かなくなってしまうケースもあるため注意が必要です。
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福利厚生が充実している
2つ目の魅力として、福利厚生の充実度が挙げられます。球団に所属する選手たちは、スポンサー企業のサービスを安く受けられるといったメリットがあるのです。
たとえば、飲食店やトレーニング施設で割引が適用されたり、賃貸物件の家賃を安くしてもらえたりといった内容です。
どんな企業がスポンサーに付いているかにより福利厚生の内容は変わってきます。
NPBへの架け橋になっている

独立リーグ出身のNPB選手も大勢います。
独立リーグで活躍した選手が、次のドラフト会議で指名され、NPB球団へ移籍といったケースは珍しいことではありません。独立リーグで実績を残すほどNPB入りの夢が近づくといえます。
また、独立リーグはNPBと比べてじっくりと基礎練習に打ち込める環境のため、着実に実力を伸ばしていける場所です。
道具が支給されることもある
ボールやバット、ユニフォームなどを自費で揃えるとかなり高額になります。
独立リーグの球団ではスポンサー企業から道具が支給されることもあり、経済面でかなり助けになるはず。
スポンサー企業としても選手が自社の道具を使ってくれることで宣伝効果があり、お互いにとってメリットが大きいのです。
厳しい環境を乗り越えて底力がつく

ここまで読んでいただくと分かる通り、独立リーグの選手たちは経済的にかなり厳しい状況を乗り越えて邁進しなくてはいけません。
そのため、逆境に強い選手が生き残ります。この経験が糧となり、選手として飛躍していくことができるでしょう。
まとめ
独立リーグの選手の年収は、NPBと比較すると決して高くはありません。しかし、独立リーグならではの魅力があるのも事実です。
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